16.6. 電力消費の最適化
電力消費を最適化するには、powertop
サービスまたは powertop2tuned
ユーティリティーを使用できます。
16.6.1. powertop サービスで消費電力の最適化
powertop
サービスを使用すると、システムの起動の Tunables
タブから、すべての PowerTOP の提案を自動的に有効にできます。
手順
powertop
サービスを有効にします。# systemctl enable powertop
16.6.2. powertop2tuned ユーティリティー
powertop2tuned
ユーティリティーを使用すると、PowerTOPの提案からカスタムTuneDプロファイルを作成できます。
デフォルトでは、powertop2tuned
は、/etc/tuned/
ディレクトリーにプロファイルを作成し、現在選択している TuneD プロファイルを基にしてカスタムプロファイルを作成します。安全上の理由から、すべての PowerTOP チューニングは最初に新しいプロファイルで無効になっています。
チューニングを有効にするには、以下を行います。
-
/etc/tuned/profile_name/tuned.conf
ファイルでコメントを解除します。 --enable
オプションまたは-e
オプションを使用して、PowerTOP により提案されたチューニングのほとんどを可能にする新しいプロファイルを生成します。USB 自動サスペンドなど、既知の問題のある特定のチューニングはデフォルトで無効になっているため、手動でコメントを解除する必要があります。
16.6.3. powertop2tuned ユーティリティーで電力消費の最適化
前提条件
powertop2tuned
ユーティリティーがシステムにインストールされている場合は、次のコマンドを実行します。# yum install tuned-utils
手順
カスタムプロファイルを作成するには、次のコマンドを使用します。
# powertop2tuned new_profile_name
新しいプロファイルをアクティベートします。
# tuned-adm profile new_profile_name
関連情報
powertop2tuned
に対応しているオプションの完全リストを表示するには、以下を使用します。$ powertop2tuned --help
16.6.4. powertop.service と powertop2tuned の比較
以下の理由により、powertop2tuned
を使用した電力消費の最適化は、powertop.service
よりも推奨されます。
-
powertop2tuned
ユーティリティーは、PowerTOP を TuneD に統合したものです。これにより、両方のツールの利点を活かすことができます。 -
powertop2tuned
ユーティリティーを使用すると、有効になっているチューニングをきめ細かく制御できます。 -
powertop2tuned
を使用すると、潜在的に危険なチューニングは自動的に有効になりません。 -
powertop2tuned
を使用すると、再起動せずにロールバックを行うことができます。