32.10. 低レイテンシーチューニングへの TuneD の cpu-partitioning プロファイルの使用


この手順では、TuneD の cpu-partitioning プロファイルを使用して、低レイテンシーになるようにシステムをチューニングする方法を説明します。これは、cpu-partitioning の図で説明されているように、cpu-partitioning と CPU レイアウトを使用できる低レイテンシーのアプリケーションの例を使用します。

この場合のアプリケーションでは、以下を使用します。

  • ネットワークからデータを読み込む 1 つの専用リーダースレッドが、CPU 2 に固定されます。
  • このネットワークデータを処理する多数のスレッドは、CPU 4-23 に固定されます。
  • 処理されたデータをネットワークに書き込む専用のライタースレッドは、CPU 3 に固定されます。

前提条件

  • yum install tuned-profiles-cpu-partitioning コマンドを root で使用して、cpu-partitioning TuneD プロファイルをインストールしている。

手順

  1. /etc/tuned/cpu-partitioning-variables.conf ファイルを次のように編集します。

    1. isolation_cores=${f:calc_isolated_cores:1} 行をコメントアウトします。

      # isolated_cores=${f:calc_isolated_cores:1}
    2. 分離された CPU について次の情報を追加します。

      # All isolated CPUs:
      isolated_cores=2-23
      # Isolated CPUs without the kernel’s scheduler load balancing:
      no_balance_cores=2,3
  2. cpu-partitioning TuneD プロファイルを設定します。

    # tuned-adm profile cpu-partitioning
  3. システムを再起動します。

    再起動後、システムは、cpu-partitioning の図の分離に従って、低レイテンシーにチューニングされます。このアプリケーションでは、タスクセットを使用して、リーダーおよびライターのスレッドを CPU 2 および 3 に固定し、残りのアプリケーションスレッドを CPU 4-23 に固定できます。

検証

  • 分離された CPU が Cpus_allowed_list フィールドに反映されていないことを確認します。

    # cat /proc/self/status | grep Cpu
    Cpus_allowed:	003
    Cpus_allowed_list:	0-1
  • すべてのプロセスのアフィニティーを確認するには、次のように入力します。

    # ps -ae -o pid= | xargs -n 1 taskset -cp
    
    pid 1's current affinity list: 0,1
    pid 2's current affinity list: 0,1
    pid 3's current affinity list: 0,1
    pid 4's current affinity list: 0-5
    pid 5's current affinity list: 0,1
    pid 6's current affinity list: 0,1
    pid 7's current affinity list: 0,1
    pid 9's current affinity list: 0
    ...
    注記

    TuneD は、一部のプロセス (主にカーネルプロセス) のアフィニティーを変更できません。この例では、PID 4 および 9 のプロセスは変更されません。

関連情報

  • tuned-profiles-cpu-partitioning(7) man ページ
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