14.6. 仮想マシンのネットワークパフォーマンスの最適化
仮想マシンのネットワークインターフェイスカード (NIC) の性質上、仮想マシンは、割り当てられているホストネットワークの帯域幅の一部を失います。これにより、仮想マシンの全体的なワークロード効率が削減されることがあります。以下のヒントは、仮想 NIC (vNIC) のスループットで仮想化の影響を最小限に抑えることができます。
手順
以下の方法のいずれかを使用し、仮想マシンのネットワークパフォーマンスにメリットがあるかどうかを調べます。
- vhost_net モジュールの有効化
ホストで
vhost_net
カーネル機能が有効になっていることを確認します。# lsmod | grep vhost vhost_net 32768 1 vhost 53248 1 vhost_net tap 24576 1 vhost_net tun 57344 6 vhost_net
このコマンドの出力が空白である場合は、
vhost_net
カーネルモジュールを有効にします。# modprobe vhost_net
- マルチキュー virtio-net の設定
仮想マシンに マルチキュー virtio-net 機能を設定するには、
virsh edit
コマンドを使用して、仮想マシンの XML 設定を編集します。XML で、以下を<devices>
セクションに追加し、N
を、仮想マシンの vCPU 数 (最大 16) に変更します。<interface type='network'> <source network='default'/> <model type='virtio'/> <driver name='vhost' queues='N'/> </interface>
仮想マシンが実行中の場合は、再起動して変更を適用します。
- ネットワークパケットのバッチ処理
転送パスが長い Linux の仮想マシン設定では、パケットをバッチ処理してからカーネルに送信することで、キャッシュが有効に活用される場合があります。パケットバッチ機能を設定するには、ホストで次のコマンドを実行し、tap0 を、仮想マシンが使用するネットワークインターフェイスの名前に置き換えます。
# ethtool -C tap0 rx-frames 64
- SR-IOV
- ホスト NIC が SR-IOV に対応している場合は、vNIC に SR-IOV デバイス割り当てを使用します。詳細は、SR-IOV デバイスの管理 を参照してください。
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