第8章 OpenStack Networking での物理スイッチの設定
本章では、OpenStack Networking に必要な一般的な物理スイッチの設定手順を説明します。以下のスイッチに関するベンダー固有の設定を記載しています。
8.1. 物理ネットワーク環境のプランニング
OpenStack ノード内の物理ネットワークアダプターは、異なる種別のネットワークトラフィックを伝送します。これには、インスタンストラフィック、ストレージデータ、および認証要求が含まれます。これらの NIC が伝送するトラフィックの種別によって、物理スイッチ上のポートの設定方法が異なります。
まず、コンピュートノード上のどの物理 NIC でどのトラフィック種別を伝送するかを決定する必要があります。次に、NIC が物理スイッチポートに接続される際に、そのスイッチポートがトランクトラフィックまたは一般のトラフィックを許可するように設定する必要があります。
たとえば、以下の図は、eth0 と eth1 の 2 つの NIC を搭載したコンピュートノードを示しています。各 NIC は、物理スイッチ上のギガビットイーサネットポートに接続され、eth0 がインスタンストラフィックを伝送し、eth1 が OpenStack サービスの接続性を提供します。
ネットワークレイアウト例
この図には、耐障害性に必要な追加の冗長 NIC は含まれていません。
ネットワークインターフェースのボンディングに関する詳細は、『オーバークラウドの 高度なカスタマイズ』の「ネットワークインターフェースボンディング」の章 を参照してください。