7.3. VLAN プロバイダーネットワークの使用
単一の NIC 上の VLAN タグ付けされた複数のインターフェースを複数のプロバイダーネットワークに接続するには、本項の手順を実施して、インスタンスを直接外部ネットワークに接続することができる VLAN プロバイダーネットワークを作成します。以下の例では、VLAN 範囲が 171 - 172
の physnet1
という名前の物理ネットワークを使用します。ネットワークノードとコンピュートノードは、物理インターフェース eth1
を使用して物理ネットワークに接続されます。これらのインターフェースを接続するスイッチポートは、必要な VLAN 範囲をトランク接続するように設定する必要があります。サンプルの VLAN ID と名前を使用して VLAN プロバイダーネットワークを設定するには、以下の手順を実施します。
7.3.1. コントローラーノードの設定
1. /etc/neutron/plugin.ini
(/etc/neutron/plugins/ml2/ml2_conf.ini
へのシンボリックリンク) を編集して vlan メカニズムドライバーを有効にし、vlan を既存の値リストに追加します。
[ml2] type_drivers = vxlan,flat,vlan
2. network_vlan_ranges
の設定を行い、使用する物理ネットワークおよび VLAN 範囲を反映します。
[ml2_type_vlan] network_vlan_ranges=physnet1:171:172
3. neutron-server サービスを再起動して変更を適用します。
systemctl restart neutron-server
4.外部ネットワークを種別 vlan として作成して、設定済みの physical_network
に関連付けます。他のユーザーが直接インスタンスを接続できるように、外部ネットワークを作成する際に --shared を使用します。以下のサンプルコマンドを実行して、2 つのネットワーク (VLAN 171 用および VLAN 172 用) を作成します。
openstack network create --provider-network-type vlan --external --provider-physical-network physnet1 --segment 171 --share openstack network create --provider-network-type vlan --external --provider-physical-network physnet1 --segment 172 --share
5. 複数のサブネットを作成して、外部ネットワークを使用するように設定します。openstack subnet create
または Dashboard のどちらかを使用して、これらのサブネットを作成することができます。ネットワーク管理者から取得した外部サブネットの詳細が、正しく各 VLAN に関連付けられるようにします。以下の例では、VLAN 171 はサブネット 10.65.217.0/24 を、VLAN 172 は 10.65.218.0/24 を、それぞれ使用しています。
openstack subnet create --network provider-171 --subnet-range 10.65.217.0/24 --dhcp --gateway 10.65.217.254 --subnet-provider-171 openstack subnet create --network provider-172 --subnet-range 10.65.218.0/24 --dhcp --gateway 10.65.218.254 --subnet-provider-172