付録A コンテンツストレージ向け NFS 共有の使用
使用する環境ではコンテンツのストレージに十分な容量のハードディスクが必要になります。場合によっては、コンテンツのストレージに NFS 共有を使用することが便利なこともあります。本付録では、Satellite Server のコンテンツ管理コンポーネントに NFS 共有をマウントする方法を説明します。
/var/lib/pulp
のファイルシステムには、帯域幅が高く、レイテンシーの低いストレージを使用してください。Red Hat Satellite には I/O を大量に使用する操作が多数あるので、レイテンシーが高く、帯域幅の低いストレージを使用すると、パフォーマンスが低下する問題が発生する可能性があります。
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NFS 共有を作成します。この例では、
nfs.example.com:/satellite/pulp
で共有を使用します。この共有で適切なパーミッションが Satellite Server とそのapache
ユーザーに提供されるようにしてください。 Satellite ホストで
satellite-maintain
サービスを停止します。# satellite-maintain service stop
Satellite Server に
nfs-utils
パッケージがインストールされていることを確認します。# satellite-maintain packages install nfs-utils
/var/lib/pulp
の既存のコンテンツを NFS 共有にコピーする必要があります。まず、NFS 共有を一時的なロケーションにマウントします。# mkdir /mnt/temp # mount -o rw nfs.example.com:/satellite/pulp /mnt/temp
/var/lib/pulp
の既存コンテンツを一時的なロケーションにコピーします。# cp -r /var/lib/pulp/* /mnt/temp/.
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共有上の全ファイルで
pulp
ユーザーを使用するようにパーミッションを設定します。 一時的なストレージのロケーションをアンマウントします。
# umount /mnt/temp
/var/lib/pulp
の既存コンテンツを削除します。# rm -rf /var/lib/pulp/*
/etc/fstab
ファイルに以下の行を追加します。nfs.example.com:/satellite/pulp /var/lib/pulp nfs rw,hard,intr,context="system_u:object_r:pulpcore_var_lib_t:s0"
これでシステムの再起動後もマウントが維持されます。SELinux コンテキストを含めることを忘れないでください。
マウントを有効にします。
# mount -a
NFS 共有が
var/lib/pulp
にマウントしていることを確認します。# df Filesystem 1K-blocks Used Available Use% Mounted on ... nfs.example.com:/satellite/pulp 309506048 58632800 235128224 20% /var/lib/pulp ...
既存のコンテンツが
var/lib/pulp
のマウントにあることを確認します。# ls /var/lib/pulp
Satellite ホストで
satellite-maintain
サービスを起動します。# satellite-maintain service start
これで Satellite Server はコンテンツの保存に NFS 共有を使用します。コンテンツの同期を実行して NFS 共有が予想どおり機能することを確認してください。詳しくは、「リポジトリーの同期」をご覧ください。