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8.9. ライブラリー環境のエクスポート

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組織のライブラリー環境にあるすべての Yum リポジトリーのコンテンツを Satellite Server からアーカイブファイルにエクスポートし、このアーカイブファイルを使用して、別の Satellite Server または別の Satellite Server の組織に同じリポジトリーを作成することができます。エクスポートしたアーカイブファイルには、以下のデータが含まれます。

  • コンテンツビューバージョンのメタデータが含まれる JSON ファイル
  • 組織のライブラリー環境からのすべてのリポジトリーを含むアーカイブファイル

Satellite Server は、コンテンツビューのバージョンに追加された RPM ファイルおよびキックスタートファイルのみをエクスポートします。Satellite では、以下の内容はエクスポートされません。

  • Docker コンテンツ

前提条件

組織のライブラリーライフサイクル環境のコンテンツをエクスポートするには、エクスポートする Satellite Server が以下の条件を満たしていることを確認してください。

  • エクスポートディレクトリーに、エクスポートに対応できる空き容量があることを確認する。
  • /var/lib/pulp/exports ディレクトリーに、エクスポートプロセス中に作成された一時ファイルにエクスポートされるリポジトリーのサイズと同じ空き容量があることを確認する。
  • エクスポートするライブラリーライフサイクル環境内の全リポジトリーでダウンロードポリシーを 即時 に設定していることを確認する。詳しくは、「ダウンロードポリシーの概要」をご覧ください。
  • エクスポートする製品が、必要な日付に同期されることを確認する。

組織のライブラリーコンテンツをエクスポートするには、以下を実行します。

エクスポートする組織名または ID を使用します。

# hammer content-export complete library --organization=export-21527
  1. エクスポートしたコンテンツビューバージョンが含まれるアーカイブが、エクスポートディレクトリーにあることを確認します。

    # ls -lh /var/lib/pulp/exports/export-21527/Export-Library/1.0/2021-03-02T03-35-24-00-00
    total 68M
    -rw-r--r--. 1 pulp pulp 68M Mar  2 03:35 export-1e25417c-6d09-49d4-b9a5-23df4db3d52a-20210302_0335.tar.gz
    -rw-r--r--. 1 pulp pulp 333 Mar  2 03:35 export-1e25417c-6d09-49d4-b9a5-23df4db3d52a-20210302_0335-toc.json
    -rw-r--r--. 1 root root 443 Mar  2 03:35 metadata.json
  2. インポートできるようにするには、tar.gztoc.json および metadata.json ファイルなどの 3 つのファイルがすべて必要です。
  3. 組織にコンテンツビューの Export-Library が新たに作成されました。このコンテンツビューには、この組織に属するすべてのリポジトリーが含まれます。このコンテンツビューの新しいバージョンが自動的に公開され、エクスポートされます。

チャンクを使用したエクスポート

多くの場合、エクスポートされたアーカイブのコンテンツのサイズは数ギガバイトになる可能性があります。小さいサイズまたはチャンクに分割する必要がある場合、分割するには、export コマンドで --chunk-size-gb フラグを直接使用できます。以下の例では、--chunk-size-gb=2 を指定して、2 GB のチャンクでアーカイブを分割する方法を確認できます。

# hammer content-export complete library --organization=export-21527 --chunk-size-gb=2
[.....................................................................................................................................................................................................................................] [100%]
Generated /var/lib/pulp/exports/export-21527/Export-Library/2.0/2021-03-02T04-01-25-00-00/metadata.json

# ls -lh /var/lib/pulp/exports/export-21527/Export-Library/2.0/2021-03-02T04-01-25-00-00/

増分エクスポート

ライブラリーコンテンツのエクスポートは、領域およびリソースにとって非常にコストのかかる操作となる可能性があります。複数の RHEL ツリーがある組織は、Satellite Server で数ギガバイトの領域を占める可能性があります。

Satellite Server は 増分エクスポート を提供し、このシナリオに対応します。増分エクスポート は、以前のエクスポートから変更したもののみをエクスポートします。通常、これらは完全なエクスポートよりも小さくなります。以下の例では、ライブラリーライフサイクル環境内のすべてのリポジトリーの以前のエクスポートから変更した内容を増分エクスポートします。

# hammer content-export incremental library --organization=export-21527
[............................................................................................................................................................................................................] [100%]
Generated /var/lib/pulp/exports/export-21527/Export-Library/3.0/2021-03-02T04-22-14-00-00/metadata.json
# ls -lh /var/lib/pulp/exports/export-21527/Export-Library/3.0/2021-03-02T04-22-14-00-00/
total 172K
-rw-r--r--. 1 pulp pulp 161K Mar  2 04:22 export-436882d8-de5a-48e9-a30a-17169318f908-20210302_0422.tar.gz
-rw-r--r--. 1 pulp pulp  333 Mar  2 04:22 export-436882d8-de5a-48e9-a30a-17169318f908-20210302_0422-toc.json
-rw-r--r--. 1 root root  492 Mar  2 04:22 metadata.json
  1. 組織のライブラリー環境内の以前のエクスポートと現在とでは何も変更されていないため、変更ファイルは非常に小さくなります。
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