第3章 x86 アーキテクチャーへのインストール計画
3.1. アップグレードまたはインストールの選択
現在のシステムを Red Hat Enterprise Linux の次のメジャーバージョンにアップグレードする方法は 2 通りあります。以下の説明をよくお読みの上、ご使用のシステムに適した方法をご利用ください。
- クリーンインストール
- クリーンインストールは、システムからのデータをすべてバックアップし、ディスクパーティションをフォーマットし、インストールメディアから Red Hat Enterprise Linux 7 のインストールを実行してから、ユーザーデータを復元します。注記これは、Red Hat Enterprise Linux のメジャーバージョン間でアップグレードを行う場合は、この方法を推奨しています。
- インプレースアップグレード
- インプレースアップグレードとは、旧バージョンを残したままシステムをアップグレードする方法です。ご使用のシステムで使用できる移行ユーティリティーをインストールして、他のソフトウェアと同様に稼働させておく必要があります。Red Hat Enterprise Linux では、Preupgrade Assistant は現在のシステムを評価し、アップグレード中またはアップグレード後に発生する可能性のある問題を特定します。また、システムに対し若干の修正および変更も行われます。Red Hat Upgrade Tool ユーティリティーは、パッケージをダウンロードし、実際のアップグレードを実行します。インプレースアップグレードにはかなりのトラブルシューティングやプラニングが必要になるため、ほかに選択がない場合に限り使用するようにしてください。Preupgrade Assistant の詳細は、37章現在のシステムのアップグレード を参照してください。警告システムのクローンとなるバックアップコピーでのテストを行わないまま実稼働中のシステムにインプレースアップグレードを適用することは絶対に避けてください。