20.2. レイヤー 3 高可用性 (HA) の概要
この active/passive の高可用性 (HA) 設定は、業界標準の VRRP (RFC 3768 で定義) を使用してプロジェクトルーターと Floating IP アドレスを保護します。ノードの 1 つを active ルーター、残りを standby ロールとして機能するように指定することで、仮想ルーターは複数の Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) Networking サービスノードの間で無作為にスケジュールされます。
レイヤー 3 (L3) HA をデプロイするには、冗長系の Networking サービスノードにおいて、Floating IP 範囲や外部ネットワークへのアクセスなど、同様の設定を維持する必要があります。
以下の図では、アクティブな Router1
ルーターと Router2
ルーターが別個の物理 L3 Networking サービスエージェントノード上で稼働しています。L3 HA は対応するノードに仮想ルーターのバックアップをスケジュールし、物理ノードに障害が発生した場合のサービス再開に備えます。L3 エージェントノードに障害が発生すると、L3 HA は影響を受けた仮想ルーターと Floating IP アドレスを稼働中のノードに再スケジュールします。
フェイルオーバーのイベント時には、Floating IP 経由のインスタンスの TCP セッションは影響を受けず、中断なしで新しい L3 ノードに移行されます。SNAT トラフィックのみがフェイルオーバーイベントの影響を受けます。
active/active HA モードの場合には、L3 エージェントはさらに保護されます。