3.2.12. コンテナーイメージ


AMQ Streams では、コンポーネントに使用されるコンテナーイメージを設定できます。コンテナーイメージのオーバーライドは、別のコンテナーレジストリーを使用する必要がある特別な状況でのみ推奨されます。たとえば、AMQ Streams によって使用されるコンテナーリポジトリーにネットワークがアクセスできない場合などがこれに該当します。そのような場合は、AMQ Streams イメージをコピーするか、ソースからビルドする必要があります。設定したイメージが AMQ Streams イメージと互換性のない場合は、適切に機能しない可能性があります。

3.2.12.1. コンテナーイメージの設定

以下のリソースの image プロパティーを使用すると、各コンポーネントに使用するコンテナーイメージを指定できます。

  • Kafka.spec.kafka
  • Kafka.spec.kafka.tlsSidecar
  • Kafka.spec.zookeeper
  • Kafka.spec.entityOperator.topicOperator
  • Kafka.spec.entityOperator.userOperator
  • Kafka.spec.entityOperator.tlsSidecar
  • KafkaConnect.spec
  • KafkaConnectS2I.spec
  • KafkaBridge.spec
3.2.12.1.1. Kafka、Kafka Connect、および Kafka MirrorMaker の image プロパティーの設定

Kafka、Kafka Connect (S2I サポートのある Kafka Connect を含む)、および Kafka MirrorMaker では、複数のバージョンの Kafka がサポートされます。各コンポーネントには独自のイメージが必要です。異なる Kafka バージョンのデフォルトイメージは、以下の環境変数で設定されます。

  • STRIMZI_KAFKA_IMAGES
  • STRIMZI_KAFKA_CONNECT_IMAGES
  • STRIMZI_KAFKA_CONNECT_S2I_IMAGES
  • STRIMZI_KAFKA_MIRROR_MAKER_IMAGES

これらの環境変数には、Kafka バージョンと対応するイメージ間のマッピングが含まれます。マッピングは、image および version プロパティーとともに使用されます。

  • imageversion のどちらもカスタムリソースに指定されていない場合、version は Cluster Operator のデフォルトの Kafka バージョンに設定され、環境変数のこのバージョンに対応するイメージが指定されます。
  • image が指定されていても version が指定されていない場合、指定されたイメージが使用され、Cluster Operator のデフォルトの Kafka バージョンが version であると想定されます。
  • version が指定されていても image が指定されていない場合、環境変数の指定されたバージョンに対応するイメージが使用されます。
  • versionimage の両方を指定すると、指定されたイメージが使用されます。このイメージには、指定のバージョンの Kafka イメージが含まれると想定されます。

異なるコンポーネントの image および version は、以下のプロパティーで設定できます。

  • Kafka の場合は spec.kafka.image および spec.kafka.version
  • Kafka Connect、Kafka Connect S2I、および Kafka MirrorMaker の場合は spec.image および spec.version
警告

version のみを提供し、image プロパティーを未指定のままにしておくことが推奨されます。これにより、カスタムリソースの設定時に間違いが発生する可能性が低減されます。異なるバージョンの Kafka に使用されるイメージを変更する必要がある場合は、Cluster Operator の環境変数を設定することが推奨されます。

3.2.12.1.2. 他のリソースでの image プロパティーの設定

他のカスタムリソースの image プロパティーでは、デプロイメント中に指定の値が使用されます。image プロパティーがない場合、Cluster Operator 設定に指定された image が使用されます。image 名が Cluster Operator 設定に定義されていない場合、デフォルト値が使用されます。

  • Kafka ブローカー TLS サイドカーの場合:

    1. Cluster Operator 設定から STRIMZI_DEFAULT_TLS_SIDECAR_KAFKA_IMAGE 環境変数に指定されたコンテナーイメージ。
    2. registry.redhat.io/amq7/amq-streams-kafka-25-rhel7:1.5.0 コンテナーイメージ。
  • Topic Operator の場合:

    1. Cluster Operator 設定から STRIMZI_DEFAULT_TOPIC_OPERATOR_IMAGE 環境変数に指定されたコンテナーイメージ。
    2. registry.redhat.io/amq7/amq-streams-rhel7-operator:1.5.0 コンテナーイメージ。
  • User Operator の場合:

    1. Cluster Operator 設定から STRIMZI_DEFAULT_USER_OPERATOR_IMAGE 環境変数に指定されたコンテナーイメージ。
    2. registry.redhat.io/amq7/amq-streams-rhel7-operator:1.5.0 コンテナーイメージ。
  • Entity Operator TLS サイドカーの場合:

    1. Cluster Operator 設定から STRIMZI_DEFAULT_TLS_SIDECAR_ENTITY_OPERATOR_IMAGE 環境変数に指定されたコンテナーイメージ。
    2. registry.redhat.io/amq7/amq-streams-kafka-25-rhel7:1.5.0 コンテナーイメージ。
  • Kafka Exporter の場合:

    1. Cluster Operator 設定から STRIMZI_DEFAULT_KAFKA_EXPORTER_IMAGE 環境変数に指定されたコンテナーイメージ。
    2. registry.redhat.io/amq7/amq-streams-kafka-25-rhel7:1.5.0 コンテナーイメージ。
  • Kafka Bridge の場合:

    1. Cluster Operator 設定から STRIMZI_DEFAULT_KAFKA_BRIDGE_IMAGE 環境変数に指定されたコンテナーイメージ。
    2. registry.redhat.io/amq7/amq-streams-bridge-rhel7:1.5.0 コンテナーイメージ。
  • Kafka ブローカーイニシャライザーの場合:

    1. Cluster Operator 設定から STRIMZI_DEFAULT_KAFKA_INIT_IMAGE 環境変数に指定されたコンテナーイメージ。
    2. registry.redhat.io/amq7/amq-streams-rhel7-operator:1.5.0 コンテナーイメージ。
警告

コンテナーイメージのオーバーライドは、別のコンテナーレジストリーを使用する必要がある特別な状況でのみ推奨されます。たとえば、AMQ Streams によって使用されるコンテナーリポジトリーにネットワークがアクセスできない場合などがこれに該当します。そのような場合は、AMQ Streams イメージをコピーするか、ソースからビルドする必要があります。設定したイメージが AMQ Streams イメージと互換性のない場合は、適切に機能しない可能性があります。

コンテナーイメージ設定の例

apiVersion: kafka.strimzi.io/v1beta1
kind: Kafka
metadata:
  name: my-cluster
spec:
  kafka:
    # ...
    image: my-org/my-image:latest
    # ...
  zookeeper:
    # ...

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