12.3. 証明書の更新


クラスター CA およびクライアント CA の証明書は、限定された期間、すなわち有効期間に限り有効です。通常、この期間は証明書の生成からの日数として定義されます。自動生成される CA 証明書では、有効期間を Kafka.spec.clusterCa.validityDays および Kafka.spec.clientsCa.validityDays で設定できます。デフォルトの有効期間は、両方の証明書で 365 日です。手動でインストールした CA 証明書には、独自の有効期間を定義する必要があります。

CA 証明書の期限が切れると、その証明書をまだ信頼しているコンポーネントおよびクライアントは、その CA 秘密鍵で署名された証明書を持つ相手からの TLS 接続を受け付けません。代わりに、コンポーネントおよびクライアントは 新しい CA 証明書を信頼する必要があります。

サービスを中断せずに CA 証明書を更新できるようにするため、Cluster Operator は古い CA 証明書が期限切れになる前に証明書の更新を開始します。更新期間は、Kafka.spec.clusterCa.renewalDays および Kafka.spec.clientsCa.renewalDays で設定できます (デフォルトは 30 日)。更新期間は、現在の証明書の有効期日から逆算されます。

Not Before                                     Not After
    |                                              |
    |<--------------- validityDays --------------->|
                              <--- renewalDays --->|

更新期間中の Cluster Operator の動作は、関連する設定が Kafka.spec.clusterCa.generateCertificateAuthority または Kafka.spec.clientsCa.generateCertificateAuthority のいずれかで有効であるかどうかによって異なります。

12.3.1. 生成された CA での更新プロセス

Cluster Operator は以下のプロセスを実行して CA 証明書を更新します。

  1. 新しい CA 証明書を生成しますが、既存の鍵は保持します。該当する Secret 内の ca.crt という名前の古い証明書が新しい証明書に置き換えられます。
  2. 新しいクライアント証明書を生成します (ZooKeeper ノード、Kafka ブローカー、および Entity Operator 用)。署名鍵は変わっておらず、CA 証明書と同期してクライアント証明書の有効期間を維持するため、これは必須ではありません。
  3. ZooKeeper ノードを再起動して、ZooKeeper ノードが新しい CA 証明書を信頼し、新しいクライアント証明書を使用するようにします。
  4. Kafka ブローカーを再起動して、Kafka ブローカーが新しい CA 証明書を信頼し、新しいクライアント証明書を使用するようにします。
  5. Topic Operator および User Operator を再起動して、それらの Operator が新しい CA 証明書を信頼し、新しいクライアント証明書を使用するようにします。
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