27.11. Stratis ファイルシステムでのオーバープロビジョニングモードの設定


デフォルトでは、すべての Stratis プールはオーバープロビジョニングされており、論理ファイルシステムのサイズが物理的に割り当てられた領域を超える可能性があります。Stratis はファイルシステムの使用状況を監視し、必要に応じて使用可能な領域を使用して割り当てを自動的に増やします。ただし、すでに使用可能な領域がすべて割り当てられており、プールがいっぱいの場合は、ファイルシステムに追加領域を割り当てることはできません。

注記

ファイルシステムの容量が不足すると、ユーザーはデータを失う可能性があります。データ損失のリスクがオーバープロビジョニングの利点を上回るアプリケーションの場合、この機能を無効にできます。

Stratis はプールの使用状況を継続的に監視し、D-Bus API を使用して値を報告します。ストレージ管理者はこれらの値を監視し、容量に達しないように必要に応じてデバイスをプールに追加する必要があります。

前提条件

手順

  • プールを正しく設定するには、次の 2 つの方法があります。

    • 1 つ以上のブロックデバイスからプールを作成して、作成時にプールが完全にプロビジョニングされるようにします。

      # stratis pool create --no-overprovision pool-name /dev/sdb
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    • --no-overprovision オプションを使用すると、プールは実際に利用可能な物理領域よりも多くの論理領域を割り当てることができません。

      1. 既存のプールにオーバープロビジョニングモードを設定します。

        # stratis pool overprovision pool-name <yes|no>
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        "yes" に設定すると、プールへのオーバープロビジョニングが有効になります。これは、プールによってサポートされる Stratis ファイルシステムの論理サイズの合計が、利用可能なデータ領域の量を超える可能性があることを意味します。プールがオーバープロビジョニングされ、すべてのファイルシステムの論理サイズの合計がプールで使用可能な領域を超える場合、システムはオーバープロビジョニングをオフにできず、エラーを返します。

検証

  1. Stratis プールの完全なリストを表示します。

    # stratis pool list
    
    Name       Total Physical                    Properties    UUID                                  Alerts
    pool-name  1.42 TiB / 23.96 MiB / 1.42 TiB  ~Ca,~Cr,~Op    cb7cb4d8-9322-4ac4-a6fd-eb7ae9e1e540
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  2. stratis pool list の出力に、プールのオーバープロビジョニングモードフラグが表示されているかどうかを確認します。" ~ " は "NOT" を表す数学記号であるため、~Op はオーバープロビジョニングなしという意味です。
  3. オプション: 特定のプールのオーバープロビジョニングを確認します。

    # stratis pool overprovision pool-name yes
    
    # stratis pool list
    
    Name          Total Physical                    Properties     UUID                                   Alerts
    pool-name     1.42 TiB / 23.96 MiB / 1.42 TiB   ~Ca,~Cr,~Op    cb7cb4d8-9322-4ac4-a6fd-eb7ae9e1e540
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