4.4.15.5. 既存の RAID1 デバイス内のイメージ数の変更


既存の RAID1 アレイ内のイメージ数を変更するには、LVM ミラーリングの初期実装でイメージ数を変更する際と同様に、lvconvert コマンドを使用して、追加/削除するメタデータ/データサブボリュームのペアの数を指定できます。LVM ミラーリングの初期実装におけるボリューム設定の変更方法については、「ミラー化ボリューム設定の変更」 を参照してください。
lvconvert コマンドを使用して RAID1 デバイスにイメージを追加する場合、結果として生じるデバイス用のイメージの合計数を指定できます。または、デバイスに追加するイメージ数を指定することも可能です。また、オプションとして新しいメタデータ/データイメージのペアが存在する物理ボリュームを指定することもできます。
メタデータサブボリューム (名前は *_rmeta_*) は、対応するデータサブボリューム (*_rimage_*) と同じ物理デバイス上に常に存在します。メタデータ/データのサブボリュームのペアは、(--alloc anywhere を指定しない限り) RAID アレイ内の別のメタデータ/データサブボリュームのペアと同じ物理ボリューム上には作成されません。
RAID1 ボリュームにイメージを追加するコマンドの形式は、以下のとおりです。
lvconvert -m new_absolute_count vg/lv [removable_PVs]
lvconvert -m +num_additional_images vg/lv [removable_PVs]
たとえば、以下は 2 方向 RAID1 アレイの LVM デバイス my_vg/my_lv を示しています。
# lvs -a -o name,copy_percent,devices my_vg
  LV            Copy%  Devices                      
  my_lv                 6.25 my_lv_rimage_0(0),my_lv_rimage_1(0)
  [my_lv_rimage_0]        /dev/sde1(0)                 
  [my_lv_rimage_1]        /dev/sdf1(1)                 
  [my_lv_rmeta_0]         /dev/sde1(256)               
  [my_lv_rmeta_1]         /dev/sdf1(0)
以下のコマンドは、2 方向の RAID1 デバイス my_vg/my_lv を 3 方向の RAID1 デバイスに変換します。
# lvconvert -m 2 my_vg/my_lv
# lvs -a -o name,copy_percent,devices my_vg
  LV               Copy%  Devices                                     
  my_lv              6.25 my_lv_rimage_0(0),my_lv_rimage_1(0),my_lv_rimage_2(0)
  [my_lv_rimage_0]        /dev/sde1(0)                                
  [my_lv_rimage_1]        /dev/sdf1(1)                                
  [my_lv_rimage_2]        /dev/sdg1(1)                                
  [my_lv_rmeta_0]         /dev/sde1(256)                              
  [my_lv_rmeta_1]         /dev/sdf1(0)                                
  [my_lv_rmeta_2]         /dev/sdg1(0)
イメージを RAID1 アレイに追加する場合、イメージに使用する物理ボリュームを指定できます。以下のコマンドは、2 方向の RAID1 デバイス my_vg/my_lv を 3 方向の RAID1 デバイスに変換して、物理ボリューム /dev/sdd1 がアレイに使用されるように指定します。
# lvs -a -o name,copy_percent,devices my_vg
  LV               Copy%  Devices
  my_lv             56.00 my_lv_rimage_0(0),my_lv_rimage_1(0)
  [my_lv_rimage_0]        /dev/sda1(1)
  [my_lv_rimage_1]        /dev/sdb1(1)
  [my_lv_rmeta_0]         /dev/sda1(0)
  [my_lv_rmeta_1]         /dev/sdb1(0)
# lvconvert -m 2 my_vg/my_lv /dev/sdd1
# lvs -a -o name,copy_percent,devices my_vg
  LV               Copy%  Devices
  my_lv             28.00 my_lv_rimage_0(0),my_lv_rimage_1(0),my_lv_rimage_2(0)
  [my_lv_rimage_0]        /dev/sda1(1)
  [my_lv_rimage_1]        /dev/sdb1(1)
  [my_lv_rimage_2]        /dev/sdd1(1)
  [my_lv_rmeta_0]         /dev/sda1(0)
  [my_lv_rmeta_1]         /dev/sdb1(0)
  [my_lv_rmeta_2]         /dev/sdd1(0)
RAID1 アレイからイメージを削除するには、以下のコマンドを使用します。lvconvert コマンドを使用して RAID1 デバイスからイメージを削除する場合、結果として生じるデバイス用のイメージの合計数を指定できます。または、デバイスから削除するイメージ数を指定することも可能です。また、オプションとしてデバイスを削除する物理ボリュームを指定することもできます。
lvconvert -m new_absolute_count vg/lv [removable_PVs]
lvconvert -m -num_fewer_images vg/lv [removable_PVs]
また、イメージとその関連付けられたメタデータサブボリュームが削除されると、それよりも大きな番号のイメージがスロットを埋めるために切り替わります。lv_rimage_0lv_rimage_1、および lv_rimage_2 で構成される 3 方向の RAID1 アレイから lv_rimage_1 を削除する場合、lv_rimage_0lv_rimage_1 で構成される RAID1 アレイが生じます。サブボリューム lv_rimage_2 の名前は変更され、空のスロットを引き継いで lv_rimage_1 になります。
以下の例は、3 方向の RAID1 論理ボリューム my_vg/my_lv のレイアウトを示しています。
# lvs -a -o name,copy_percent,devices my_vg
  LV               Copy%  Devices                                     
  my_lv            100.00 my_lv_rimage_0(0),my_lv_rimage_1(0),my_lv_rimage_2(0)
  [my_lv_rimage_0]        /dev/sde1(1)                                
  [my_lv_rimage_1]        /dev/sdf1(1)                                
  [my_lv_rimage_2]        /dev/sdg1(1)                                
  [my_lv_rmeta_0]         /dev/sde1(0)                                
  [my_lv_rmeta_1]         /dev/sdf1(0)                                
  [my_lv_rmeta_2]         /dev/sdg1(0)
以下のコマンドは、3 方向の RAID1 論理ボリュームを 2 方向の RAID1 論理ボリュームに変換します。
# lvconvert -m1 my_vg/my_lv
# lvs -a -o name,copy_percent,devices my_vg
  LV               Copy%  Devices                      
  my_lv            100.00 my_lv_rimage_0(0),my_lv_rimage_1(0)
  [my_lv_rimage_0]        /dev/sde1(1)                 
  [my_lv_rimage_1]        /dev/sdf1(1)                 
  [my_lv_rmeta_0]         /dev/sde1(0)                 
  [my_lv_rmeta_1]         /dev/sdf1(0)
以下のコマンドは、3 方向の RAID1 論理ボリュームを 2 方向の RAID1 論理ボリュームに変換して、削除するイメージを含む物理ボリュームを /dev/sde1 として指定します。
# lvconvert -m1 my_vg/my_lv /dev/sde1
# lvs -a -o name,copy_percent,devices my_vg
  LV               Copy%  Devices                      
  my_lv            100.00 my_lv_rimage_0(0),my_lv_rimage_1(0)
  [my_lv_rimage_0]        /dev/sdf1(1)                 
  [my_lv_rimage_1]        /dev/sdg1(1)                 
  [my_lv_rmeta_0]         /dev/sdf1(0)                 
  [my_lv_rmeta_1]         /dev/sdg1(0)
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