6.2. 障害の発生したデバイスの情報表示
lvs
または vgs
コマンドに -P
引数を使用すると、他の方法では出力に表示されないような障害ボリュームに関する情報を表示することができます。この引数は、メタデータが内部で完全に一貫していない場合でも、一部の操作を許可します。たとえば、ボリュームグループ vg
を構成するデバイスのいずれかに障害が発生した場合、vgs
コマンドで以下のような出力が表示される場合があります。
vgs -o +devices
# vgs -o +devices
Volume group "vg" not found
vgs
コマンドで -P
引数を指定すると、ボリュームグループはまだ使用不可ですが、障害のあるデバイスに関するより多く情報を確認することができます。
vgs -P -o +devices
# vgs -P -o +devices
Partial mode. Incomplete volume groups will be activated read-only.
VG #PV #LV #SN Attr VSize VFree Devices
vg 9 2 0 rz-pn- 2.11T 2.07T unknown device(0)
vg 9 2 0 rz-pn- 2.11T 2.07T unknown device(5120),/dev/sda1(0)
この例では、障害デバイスはボリュームグループ内のリニア論理ボリュームとストライプ化論理ボリュームの両方の障害の原因になっています。
-P
引数を付けない lvs
コマンドでは、以下のような出力が表示されます。
lvs -a -o +devices
# lvs -a -o +devices
Volume group "vg" not found
-P
引数を使用すると、障害の発生した論理ボリュームが表示されます。
lvs -P -a -o +devices
# lvs -P -a -o +devices
Partial mode. Incomplete volume groups will be activated read-only.
LV VG Attr LSize Origin Snap% Move Log Copy% Devices
linear vg -wi-a- 20.00G unknown device(0)
stripe vg -wi-a- 20.00G unknown device(5120),/dev/sda1(0)
以下の例は、ミラー化論理ボリュームの 1 つのレッグに障害が発生した場合の
-P
引数を指定した pvs
と lvs
コマンドの出力を示しています。