5.4.16.8. RAID フォルトポリシーの設定
LVM RAID は、
lvm.conf ファイルの raid_fault_policy フィールドで定義されている詳細設定に基づいて、デバイス障害を自動で処理します。
raid_fault_policyフィールドがallocateにセットされている場合、システムは障害が発生したデバイスをボリュームグループの予備のデバイスと置き換えようとします。予備のデバイスがない場合、これはシステムログにレポートされます。raid_fault_policyフィールドがwarnにセットされている場合、システムは警告を発して、ログはデバイスが失敗したことを示します。これにより、ユーザーは一連の動作を決定することができます。
そのポリシーを使用するデバイスが残っている限り、RAID 論理ボリュームは操作を続行します。
5.4.16.8.1. RAID の割り当てフォルトポリシー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下の例では、
raid_fault_policy フィールドは lvm.conf ファイルで allocate にセットされています。RAID 論理ボリュームは、以下のように配置されます。
/dev/sde デバイスが失敗した場合は、システムログはエラーメッセージを表示します。
raid_fault_policy フィールドは allocate にセットされているため、障害が発生したデバイスはボリュームグループの新しいデバイスと置き換わります。
障害が発生したデバイスが置き換わっても、LVM は障害が発生したデバイスを見つけることができなかったことを引き続き表示する点に注意してください。これは、障害が発生したデバイスは RAID 論理ボリュームから削除されていますが、ボリュームグループからはまだ削除されていないためです。障害が発生したデバイスをボリュームグループから削除するには、
vgreduce --removemissing VG を実行できます。
raid_fault_policy は allocate にセットされているが予備のデバイスがない場合、割り当ては失敗し、論理ボリュームはそのまま残ります。割り当てが失敗した場合は、「warn の RAID フォルトポリシー」 の説明のとおり、オプションとしてドライブを修正することができ、論理ボリュームを非アクティブ化/アクティブ化します。別の方法として、「RAID デバイスの置き換え」 で説明しているように、障害が発生したデバイスを置き換えることも可能です。