第38章 キーファイル形式の NetworkManager 接続プロファイル
デフォルトでは、Red Hat Enterprise Linux 9 以降の NetworkManager は、接続プロファイルをキーファイル形式で保存します。非推奨の ifcfg
形式とは異なり、キーファイル形式は NetworkManager が提供するすべての接続設定をサポートします。
38.1. NetworkManager プロファイルのキーファイル形式
キーファイルの形式は INI 形式に似ています。たとえば、次はキーファイル形式のイーサネット接続プロファイルです。
[connection] id=example_connection uuid=82c6272d-1ff7-4d56-9c7c-0eb27c300029 type=ethernet autoconnect=true [ipv4] method=auto [ipv6] method=auto [ethernet] mac-address=00:53:00:8f:fa:66
パラメーターの入力や配置を誤ると、予期しない動作が発生する可能性があります。したがって、NetworkManager プロファイルを手動で編集または作成しないでください。
NetworkManager 接続を管理するには、nmcli
ユーティリティー、network
RHEL システムロール、または nmstate
API を使用してください。たとえば、オフラインモードで nmcli
ユーティリティー を使用して接続プロファイルを作成できます。
各セクションは、nm-settings(5)
man ページで説明されている NetworkManager 設定名に対応しています。セクションの各 key-value-pair は、man ページの settings 仕様に記載されているプロパティーのいずれかになります。
NetworkManager キーファイルのほとんどの変数には、1 対 1 のマッピングがあります。つまり、NetworkManager プロパティーは、同じ名前と形式の変数としてキーファイルに保存されます。ただし、主にキーファイルの構文を読みやすくするために例外があります。この例外のリストは、システム上の nm-settings-keyfile(5)
man ページを参照してください。
接続プロファイルには秘密鍵やパスフレーズなどの機密情報が含まれる可能性があるため、セキュリティー上の理由から、NetworkManager は root
ユーザーが所有し、root
のみが読み書きできる設定ファイルのみを使用します。
接続プロファイルを .nmconnection
接尾辞付きで /etc/NetworkManager/system-connections/
ディレクトリーに保存します。このディレクトリーには永続的なプロファイルが含まれています。NetworkManager API を使用して、永続プロファイルを変更すると、NetworkManager は、このディレクトリーにファイルを書き込み、上書きします。
NetworkManager は、ディスクからプロファイルを自動的に再読み込みしません。キーファイル形式で接続プロファイルを作成または更新する場合は、nmcli connection reload
コマンドを使用して、変更を NetworkManager に通知します。