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8.9. wg-quick サービスを使用した WireGuard サーバーの設定

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/etc/wireguard/ ディレクトリーに設定ファイルを作成することで、WireGuard サーバーを設定できます。この方法を使用して、NetworkManager からサービスを独立して設定します。

この手順では、次の設定を前提としています。

  • サーバー

    • プライベートキー:YFAnE0psgIdiAF7XR4abxiwVRnlMfeltxu10s/c4JXg=
    • トンネル IPv4 アドレス:192.0.2.1/24
    • トンネル IPv6 アドレス:2001:db8:1::1/32
  • クライアント:

    • Public key: bnwfQcC8/g2i4vvEqcRUM2e6Hi3Nskk6G9t4r26nFVM=
    • トンネル IPv4 アドレス:192.0.2.2/24
    • トンネル IPv6 アドレス:2001:db8:1::2/32

前提条件

  • サーバーとクライアントの両方に公開鍵と秘密鍵を生成している。
  • 以下の情報を把握している。

    • サーバーの秘密鍵
    • クライアントの静的トンネルの IP アドレスとサブネットマスク
    • クライアントの公開鍵
    • サーバーの静的トンネル IP アドレスおよびサブネットマスク

手順

  1. wireguard-tools パッケージをインストールします。

    # dnf install wireguard-tools
  2. 以下の内容で /etc/wireguard/wg0.conf ファイルを作成します。

    [Interface]
    Address = 192.0.2.1/24, 2001:db8:1::1/32
    ListenPort = 51820
    PrivateKey = YFAnE0psgIdiAF7XR4abxiwVRnlMfeltxu10s/c4JXg=
    
    [Peer]
    PublicKey = bnwfQcC8/g2i4vvEqcRUM2e6Hi3Nskk6G9t4r26nFVM=
    AllowedIPs = 192.0.2.2, 2001:db8:1::2
    • [Interface] セクションでは、サーバー上のインターフェイスの WireGuard 設定を説明します。

      • Address:サーバーのトンネル IP アドレスをコンマで区切ったリストです。
      • PrivateKey:サーバーの秘密鍵。
      • ListenPort:WireGuard が着信 UDP 接続をリッスンするポートです。

        着信 WireGuard 接続を受信するホストでは、常に固定ポート番号を設定してください。ポートを設定しないと、wg0 インターフェイスをアクティブにするたびにランダムな空きポートが使用されます。

    • [Peer] セクションでは、1 台のクライアントの設定を説明します。

      • PublicKey:クライアントの公開鍵。
      • AllowedIPs:このサーバーにデータを送信できるクライアントのトンネル IP アドレスです。
  3. WireGuard 接続を有効にして起動します。

    # systemctl enable --now wg-quick@wg0

    systemd インスタンス名は、/etc/wireguard/ ディレクトリーの設定ファイル名に、.conf の接尾辞を付けずに、同じ名前にする必要があります。このサービスは、仮想ネットワークインターフェイスにもこの名前を使用します。

検証

  1. wg0 デバイスのインターフェイス設定を表示します。

    # wg show wg0
    interface: wg0
      public key: UtjqCJ57DeAscYKRfp7cFGiQqdONRn69u249Fa4O6BE=
      private key: (hidden)
      listening port: 51820
    
    peer: bnwfQcC8/g2i4vvEqcRUM2e6Hi3Nskk6G9t4r26nFVM=
      allowed ips: 192.0.2.2/32, 2001:db8:1::2/128

    出力で秘密鍵を表示するには、WG_HIDE_KEYS=never wg show wg0 コマンドを使用します。

  2. wg0 デバイスの IP 設定を表示します。

    # ip address show wg0
    20: wg0: <POINTOPOINT,NOARP,UP,LOWER_UP> mtu 1420 qdisc noqueue state UNKNOWN group default qlen 1000
        link/none
        inet 192.0.2.1/24 scope global wg0
           valid_lft forever preferred_lft forever
        inet6 2001:db8:1::1/32 scope global
           valid_lft forever preferred_lft forever

関連情報

  • man ページの wg(8)
  • wg-quick(8) の man ページ
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