第21章 トラブルシューティング
本章では、Red Hat Enterprise Linux 6 の仮想化に関する一般的な問題と解決策を説明します。
この章を読むことで、仮想化テクノロジーに関連する一般的な問題の一部を理解することができます。トラブルシューティングでは実用と経験を要し、本ガイドで学習するのが困難です。トラブルシューティングスキルを向上させるために、Red Hat Enterprise Linux 6 で仮想化を実験してテストすることが推奨されます。
本書で回答が見つからない場合は、オンライン上の仮想化コミュニティーに回答がある場合があります。Linux 仮想化 Web サイトの一覧については、「オンラインリソース」 を参照してください。
21.1. デバッグおよびトラブルシューティングツール
本セクションでは、システム管理者アプリケーション、ネットワークユーティリティー、およびデバッグツールの概要を説明します。標準のシステム管理ツールおよびログを使用して、トラブルシューティングを支援できます。
- kvm_stat - 参照 「kvm_stat」
- trace-cmd
- ftrace 『Red Hat Enterprise Linux 開発者ガイド』を参照してください。
- vmstat
- iostat
- lsof
- systemtap
- crash
- sysrq
- sysrq t
- sysrq w
これらのネットワークツールは、以下の仮想化ネットワークの問題のトラブルシューティングに役立ちます。
- ifconfig
- tcpdumptcpdump コマンドは、ネットワークパケットをスニッフィングします。tcpdump は、ネットワーク異常やネットワーク認証の問題を見つける際に役立ちます。tcpdump のグラフィカルバージョンでは、wireshark という名前のグラフィカルバージョンがあります。
- brctlbrctlは、Linux カーネル内のイーサネットブリッジ設定を検証して設定するネットワークツールです。次のコマンド例を実行する前に、root アクセス権が必要です。
# brctl show bridge-name bridge-id STP enabled interfaces ----------------------------------------------------------------------------- virtbr0 8000.feffffff yes eth0 # brctl showmacs virtbr0 port-no mac-addr local? aging timer 1 fe:ff:ff:ff:ff: yes 0.00 2 fe:ff:ff:fe:ff: yes 0.00 # brctl showstp virtbr0 virtbr0 bridge-id 8000.fefffffffff designated-root 8000.fefffffffff root-port 0 path-cost 0 max-age 20.00 bridge-max-age 20.00 hello-time 2.00 bridge-hello-time 2.00 forward-delay 0.00 bridge-forward-delay 0.00 aging-time 300.01 hello-timer 1.43 tcn-timer 0.00 topology-change-timer 0.00 gc-timer 0.02
仮想化のトラブルシューティングに役立つコマンドを以下に示します。
- strace は、システムコールと、別のプロセスが受信して使用したイベントを追跡するコマンドです。
- vncviewer は、サーバーまたは仮想マシンで実行している VNC サーバーに接続します。yum install tigervnc を使用して vncviwer をインストールします。
- vncserver は、サーバーでリモートデスクトップを起動します。リモートセッションを介して、virt-manager などのグラフィカルユーザーインターフェイスを実行できます。yum install tigervnc-server を使用して vncserver をインストールします。