20.18. ウォッチドッグデバイス
仮想ハードウェアウォッチドッグデバイスは、
<watchdog>
要素を介してゲスト仮想マシンに追加できます。ウォッチドッグデバイスには、ゲスト仮想マシンに追加のドライバーおよび管理デーモンが必要です。libvirt 設定でウォッチドッグを有効にするだけでは、それ自体では何の役にも立ちません。現在、ウォッチドッグの実行時にサポート通知はありません。
図20.66 ウォッチドッグデバイス
... <devices> <watchdog model='i6300esb'/> </devices> ... ... <devices> <watchdog model='i6300esb' action='poweroff'/> </devices> </domain>
この XML では、以下の属性が宣言されています。
model
- 必要なmodel
属性は、実際のウォッチドッグデバイスをエミュレートするものを指定します。有効な値は、基になるハイパーバイザーに固有のものです。model
属性は、以下の値をとることができます。i6300esb
- 推奨されるデバイスで、PCI Intel 6300ESB をエミュレートします。ib700
- ISA iBase IB700 をエミュレートします。
action
- オプションのaction
属性は、ウォッチドッグの期限が切れたときに行うアクションを説明します。有効な値は、基になるハイパーバイザーに固有のものです。action
属性には、以下の値を指定できます。reset
: デフォルト設定で、ゲスト仮想マシンを強制的にリセットします。shutdown
- ゲスト仮想マシンを正常にシャットダウンします (推奨されません)。poweroff
: ゲスト仮想マシンを強制的にオフにします。pause
: ゲスト仮想マシンを一時停止します。none
- 何も実行しません。dump
- ゲスト仮想マシンを自動的にダンプします。
'shutdown' アクションでは、ゲスト仮想マシンが ACPI シグナルに応答することが必要になります。ウォッチドッグが期限切れとなった状況では、ゲスト仮想マシンは通常、ACPI シグナルに応答できません。したがって、'shutdown' の使用は推奨されません。また、ダンプファイルを保存するディレクトリーは、/etc/libvirt/qemu.conf.ファイルの auto_dump_path で設定できます。