15.2. スワップ領域の削除
インスト-ルの後に swap 領域を減らすことが賢明な場合もあります。たとえば、システムの RAM 容量を 1 GB から 512 MB にダウングレードするとします。しかし、依然として 2 GB のスワップ容量が割り当てられています。ディスク領域が大きくなる (2 GB など) と無駄になる可能性があるため、スワップ領域を 1 GB に減らすことでメリットを得られることがあります。
ここでも選択肢が 3 つあります: swap 用に使用していた LVM2 論理ボリューム全体を削除、swap ファイルの削除、あるいは既存の LVM2 論理ボリューム上の swap 領域の低減。
15.2.1. LVM2 論理ボリュームでのスワップ領域の縮小
LVM2 スワップ論理ボリュームを縮小するには(
/dev/VolGroup00/LogVol01
が縮小するボリュームであると想定):
手順15.3 LVM2 の swap 論理ボリュームの削減
- 関連付けられている論理ボリュームのスワップ機能を無効にします。
# swapoff -v /dev/VolGroup00/LogVol01
- LVM2 論理ボリュームのサイズを変更して 512 MB 削減します。
# lvreduce /dev/VolGroup00/LogVol01 -L -512M
- 新しいスワップ領域をフォーマットします。
# mkswap /dev/VolGroup00/LogVol01
- 論理ボリュームでスワップをアクティブにします。
# swapon -v /dev/VolGroup00/LogVol01
- スワップ論理ボリュームの縮小に成功したかどうかをテストするには、アクティブなスワップ容量を調べます。
$ cat /proc/swaps $ free -h
15.2.2. スワップの LVM2 論理ボリュームの削除
swap ボリュームグループを削除するには(
/dev/VolGroup00/LogVol02
が削除するスワップボリュームであると想定)、以下を実行します。
手順15.4 swap ボリュームグループの削除
- 関連付けられている論理ボリュームのスワップ機能を無効にします。
#
swapoff -v /dev/VolGroup00/LogVol02 - LVM2 論理ボリュームを削除します。
#
lvremove /dev/VolGroup00/LogVol02 /etc/fstab
ファイルから、以下の関連エントリーを削除します。/dev/VolGroup00/LogVol02 swap swap defaults 0 0
- システムが新しい設定を登録するように、マウントユニットを再生成します。
#
systemctl daemon-reload - 削除されたスワップストレージへの参照をすべて
/etc/default/grub
ファイルから削除します。#
vi /etc/default/grub - grub 設定を再構築します。
- BIOS ベースのマシンでは、次を実行します。
#
grub2-mkconfig -o /boot/grub2/grub.cfg - UEFI ベースのマシンでは、次を実行します。
#
grub2-mkconfig -o /boot/efi/EFI/redhat/grub.cfg
- 論理ボリュームの削除に成功したかどうかをテストするには、アクティブなスワップ容量を調べます。
$ cat /proc/swaps $ free -h
15.2.3. スワップファイルの削除
swap ファイルを削除します。
手順15.5 swap ファイルの削除
- シェルプロンプトで次のコマンドを実行してスワップファイルを無効にします(
/swapfile
はスワップファイルです)。# swapoff -v /swapfile
/etc/fstab
ファイルからエントリーを削除します。- システムが新しい設定を登録するように、マウントユニットを再生成します。
#
systemctl daemon-reload - 実際のファイルを削除します。
# rm /swapfile