第15章 コマンドラインで kdump の設定
kdump
用メモリーは、システムの起動時に予約されます。システムの Grand Unified Bootloader (GRUB) 設定ファイルでメモリーサイズを設定できます。メモリーサイズは、設定ファイルで指定された crashkernel=
値と、システムの物理メモリーのサイズによって異なります。
15.1. kdump サイズの見積もり
kdump
環境を計画および構築するときは、クラッシュダンプファイルに必要な容量を把握することが重要です。
makedumpfile --mem-usage
コマンドは、クラッシュダンプファイルに必要な容量を推定します。また、メモリー使用量に関するレポートを生成します。このレポートは、ダンプレベルと、除外しても問題ないページを決定するのに役立ちます。
手順
次のコマンドを入力して、メモリー使用量に関するレポートを生成します。
# makedumpfile --mem-usage /proc/kcore TYPE PAGES EXCLUDABLE DESCRIPTION ------------------------------------------------------------- ZERO 501635 yes Pages filled with zero CACHE 51657 yes Cache pages CACHE_PRIVATE 5442 yes Cache pages + private USER 16301 yes User process pages FREE 77738211 yes Free pages KERN_DATA 1333192 no Dumpable kernel data
makedumpfile --mem-usage
は、必要なメモリーをページ単位で報告します。つまり、カーネルページサイズを元に、使用するメモリーのサイズを計算する必要があります。
デフォルトでは、RHEL カーネルは、AMD64 および Intel 64 の CPU アーキテクチャーで 4KB のサイズのページを使用し、IBM POWER アーキテクチャーで 64KB のサイズのページを使用します。