6.2. ブートローダー仕様の概要
BootLoader Specification (BLS) は、ブートローダー設定ファイルを操作せずに、ドロップインディレクトリーの各起動オプションのブートローダー設定を管理するスキームとファイル形式を定義します。前述の方法とは異なり、各ブートエントリーはドロップインディレクトリーの個別の設定ファイルで表されるようになりました。ドロップインディレクトリーは、設定ファイルを編集または再生成せずに設定を拡張します。BLS は、ブートメニューエントリーのこの概念を拡張します。
BLS を使用すると、ディレクトリー内の個々のブートエントリーファイルを追加、削除、または編集して、ブートローダーメニューのオプションを管理できます。これにより、カーネルのインストールプロセスがはるかに簡素化され、異なるアーキテクチャーの間でこのプロセスの一貫性を保つことができます。
grubby
ツールは、BLS に関するシンラッパースクリプトで、同じ grubby
引数およびオプションをサポートします。dracut
ユーティリティーを実行して、初期の ramdisk イメージを作成します。このセットアップでは、コアブートローダーの設定ファイルは静的で、カーネルのインストール後は変更されません。
すべてのアーキテクチャーが同じブートローダーを使用するわけではないため、この前提は RHEL 8 において特に重要です。
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Open Firmware を使用する
x86_64
、aarch64
、およびppc64le
がGRUB2
を使用する。 -
Open Power Abstraction Layer (OPAL) を使用する
ppc64le
がPetitboot
を使用する。 -
s390x
がzipl
を使用する。
関連情報
- 「ブートエントリーについて」
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grubby(8)
man ページ