第11章 XFS ファイルシステムのバックアップ
システム管理者は、xfsdump
を使用して XFS ファイルシステムをファイルまたはテープにバックアップできます。これは、簡単なバックアップメカニズムを提供します。
11.1. XFS バックアップの機能
このセクションでは、xfsdump
ユーティリティーを使用して XFS ファイルシステムをバックアップする場合の主な概念と機能を説明します。
xfsdump
ユーティリティーを使用すると次のことができます。
通常のファイルイメージへのバックアップ
通常のファイルに書き込むことができるバックアップは 1 つだけです。
テープドライブへのバックアップ
xfsdump
ユーティリティーを使用すると、同じテープに複数のバックアップを書き込むこともできます。バックアップは、複数のテープを分割して書き込むことができます。複数のファイルシステムのバックアップを 1 つのテープデバイスに作成するには、XFS バックアップがすでに含まれているテープにバックアップを書き込みます。これにより、古いバックアップに、新しいバックアップが追加されます。
xfsdump
は、デフォルトでは既存のバックアップを上書しません。増分バックアップの作成
xfsdump
ユーティリティーはダンプレベルを使用して、その他のバックアップの相対的なベースバックアップを決定します。0 から 9 までの数字は、ダンプレベルの増加を表します。増分バックアップは、下位レベルの最後のダンプ以降に変更したファイルのみが対象となります。- フルバックアップを実行する場合は、ファイルシステムでレベル 0 のダンプを実行します。
- レベル 1 のダンプは、フルバックアップ後の最初の増分バックアップです。次の増分バックアップはレベル 2 になります。これは、前回のレベル 1 のダンプ以降に変更したファイルのみが対象となります。レベル 9 まで同様です。
- ファイルを絞り込むサイズ、サブツリー、または inode のフラグを使用して、バックアップからファイルを除外
関連情報
-
システム上の
xfsdump(8)
man ページ