25.6. カーネルキーリング内のキーを使用して暗号化された Stratis プールを作成する


データを保護するために、カーネルキーリングを使用して、1 つ以上のブロックデバイスから暗号化された Stratis プールを作成できます。

この方法で暗号化された Stratis プールを作成すると、カーネルキーリングはプライマリー暗号化メカニズムとして使用されます。その後のシステムを再起動すると、このカーネルキーリングは、暗号化された Stratis プールのロックを解除します。

1 つ以上のブロックデバイスから暗号化された Stratis プールを作成する場合は、次の点に注意してください。

  • 各ブロックデバイスは cryptsetup ライブラリーを使用して暗号化され、LUKS2 形式を実装します。
  • 各 Stratis プールは、一意の鍵を持つか、他のプールと同じ鍵を共有できます。これらのキーはカーネルキーリングに保存されます。
  • Stratis プールを構成するブロックデバイスは、すべて暗号化または暗号化されていないデバイスである必要があります。同じ Stratis プールに、暗号化したブロックデバイスと暗号化されていないブロックデバイスの両方を含めることはできません。
  • 暗号化 Stratis プールのデータキャッシュに追加されるブロックデバイスは、自動的に暗号化されます。

前提条件

  • Stratis v2.1.0 以降がインストールされ、stratisd サービスが実行されている。詳細は、Stratis のインストール を参照してください。
  • Stratis プールを作成するブロックデバイスは、使用もマウントもされておらず、1 GB 以上の領域がある。
  • IBM Z アーキテクチャーで、/dev/dasd* ブロックデバイスがパーティション設定されている。Stratis プールでパーティションを使用します。

    DASD デバイスのパーティション設定の詳細は、IBM Z での Linux インスタンスの設定 を参照してください。

手順

  1. Stratis プールで使用する各ブロックデバイスに存在するファイルシステム、パーティションテーブル、または RAID 署名をすべて削除します。

    # wipefs --all block-device
    Copy to Clipboard

    block-device の値は、ブロックデバイスへのパスです (例: /dev/sdb)。

  2. キーをまだ設定していない場合には、以下のコマンドを実行してプロンプトに従って、暗号化に使用するキーセットを作成します。

    # stratis key set --capture-key key-description
    Copy to Clipboard

    key-description は、カーネルキーリングで作成されるキーへの参照になります。コマンドラインで、キー値の入力を求められます。キー値をファイルに配置し、--capture-key オプションの代わりに --keyfile-path オプションを使用することもできます。

  3. 暗号化した Stratis プールを作成し、暗号化に使用すキーの説明を指定します。

    # stratis pool create --key-desc key-description my-pool block-device
    Copy to Clipboard
    key-description
    直前の手順で作成したカーネルキーリングに存在するキーを参照します。
    my-pool
    新しい Stratis プールの名前を指定します。
    block-device

    空のブロックデバイスまたは消去したブロックデバイスへのパスを指定します。

    次のコマンドを使用して、1 行に複数のブロックデバイスを指定することもできます。

    # stratis pool create --key-desc key-description my-pool block-device-1 block-device-2
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検証

  • 新しい Stratis プールが作成されていることを確認します。

    # stratis pool list
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