第21章 root ファイルシステムに対する読み取り専用パーミッションの設定
場合によっては、root ファイルシステム (/
) を読み取り専用パーミッションでマウントする必要があります。ユースケースの例には、システムの予期せぬ電源切断後に行うセキュリティーの向上またはデータ整合性の保持が含まれます。
21.1. 書き込みパーミッションを保持するファイルおよびディレクトリー
システムが正しく機能するためには、一部のファイルやディレクトリーで書き込みパーミッションが必要とされます。root ファイルシステムが読み取り専用モードでマウントされると、このようなファイルは、tmpfs
一時ファイルシステムを使用して RAM にマウントされます。
このようなファイルおよびディレクトリーのデフォルトセットは、/etc/rwtab
ファイルから読み込まれます。このファイルをシステムに存在させるには、readonly-root
パッケージが必要であることに注意してください。
dirs /var/cache/man dirs /var/gdm <content truncated> empty /tmp empty /var/cache/foomatic <content truncated> files /etc/adjtime files /etc/ntp.conf <content truncated>
/etc/rwtab
ファイルのエントリーは、以下の形式に従います。
copy-method path
この構文で、以下のことを行います。
- copy-method を、ファイルまたはディレクトリーを tmpfs にコピーする方法を指定するキーワードの 1 つに置き換えます。
- path を、ファイルまたはディレクトリーへのパスに置き換えます。
/etc/rwtab
ファイルは、ファイルまたはディレクトリーを tmpfs
にコピーする方法として以下を認識します。
empty
空のパスが
tmpfs
にコピーされます。以下に例を示します。empty /tmp
dirs
ディレクトリーツリーが空の状態で
tmpfs
にコピーされます。以下に例を示します。dirs /var/run
files
ファイルやディレクトリーツリーはそのまま
tmpfs
にコピーされます。以下に例を示します。files /etc/resolv.conf
カスタムパスを /etc/rwtab.d/
に追加する場合も同じ形式が適用されます。