17.2. プライベートマウントポイントの複製の作成
マウントポイントをプライベートマウントとして複製します。複製後に、複製または元のマウントポイントにマウントするファイルシステムは、他方のマウントポイントには反映されません。
手順
元のマウントポイントから仮想ファイルシステム (VFS) ノードを作成します。
# mount --bind original-dir original-dir
元のマウントポイントをプライベートとしてマークします。
# mount --make-private original-dir
あるいは、選択したマウントポイントと、その下のすべてのマウントポイントのマウントタイプを変更するには、
--make-private
ではなく、--make-rprivate
オプションを使用します。複製を作成します。
# mount --bind original-dir duplicate-dir
例17.1 プライベートマウントポイントとして /mnt に /media を複製
/media
ディレクトリーから VFS ノードを作成します。# mount --bind /media /media
/media
ディレクトリーをプライベートとしてマークします。# mount --make-private /media
そのコピーを
/mnt
に作成します。# mount --bind /media /mnt
これで、
/media
と/mnt
はコンテンツを共有してますが、/media
内のマウントはいずれも/mnt
に現れていないことが確認できます。たとえば、CD-ROM ドライブに空でないメディアがあり、/media/cdrom/
ディレクトリーが存在する場合は、以下のコマンドを実行します。# mount /dev/cdrom /media/cdrom # ls /media/cdrom EFI GPL isolinux LiveOS # ls /mnt/cdrom #
また、
/mnt
ディレクトリーにマウントされているファイルシステムが/media
に反映されていないことを確認することもできます。たとえば、/dev/sdc1
デバイスを使用する、空でない USB フラッシュドライブをプラグインしており、/mnt/flashdisk/
ディレクトリーが存在する場合は、次のコマンドを実行します。# mount /dev/sdc1 /mnt/flashdisk # ls /media/flashdisk # ls /mnt/flashdisk en-US publican.cfg
関連情報
-
システム上の
mount(8)
man ページ