第16章 ファイルシステムのマウント
システム管理者は、システムにファイルシステムをマウントすると、ファイルシステムのデータにアクセスできます。
16.1. Linux のマウントメカニズム
以下は、Linux でのファイルシステムのマウントに関する基本的な概念です。
Linux、UNIX、および類似のオペレーティングシステムでは、さまざまなパーティションおよびリムーバブルデバイス (CD、DVD、USB フラッシュドライブなど) にあるファイルシステムをディレクトリーツリーの特定のポイント (マウントポイント) に接続して、再度切り離すことができます。ファイルシステムがディレクトリーにマウントされている間は、そのディレクトリーの元の内容にアクセスすることはできません。
Linux では、ファイルシステムがすでに接続されているディレクトリーにファイルシステムをマウントできます。
マウント時には、次の方法でデバイスを識別できます。
-
UUID (universally unique identifier):
UUID=34795a28-ca6d-4fd8-a347-73671d0c19cb
など -
ボリュームラベル -
LABEL=home
など -
非永続的なブロックデバイスへのフルパス -
/dev/sda3
など
デバイス名、目的のディレクトリー、ファイルシステムタイプなど、必要な情報をすべて指定せずに mount
コマンドを使用してファイルシステムをマウントすると、mount
ユーティリティーは /etc/fstab
ファイルの内容を読み取り、指定のファイルシステムが記載されているかどうかを確認します。/etc/fstab
ファイルには、選択したファイルシステムがマウントされるデバイス名およびディレクトリーのリスト、ファイルシステムタイプ、およびマウントオプションが含まれます。そのため、/etc/fstab
で指定されたファイルシステムをマウントする場合は、以下のコマンド構文で十分です。
マウントポイントによるマウント:
# mount directory
ブロックデバイスによるマウント:
# mount device
関連情報
-
システム上の
mount(8)
man ページ - UUID などの永続的な命名属性のリストを表示する方法。