第22章 IBM System z ユーザー向けの追加情報
22.1. sysfs
ファイルシステム
Linux 2.6 カーネルが、
sysfs
ファイルシステムを導入しました。sysfs
ファイルシステムは、proc
ファイルシステム、devfs
ファイルシステム、および devpty
ファイルシステムの集合として説明されています。sysfs
ファイルシステムは、システムに接続されているデバイスとバスを、ユーザー空間からアクセスできるファイルシステム階層に列挙します。/proc/
に以前存在していたデバイスおよびドライバー固有のオプションを処理し、devfs
によって以前に提供されていた動的デバイスの追加を含むように設計されています。
sysfs
ファイルシステムは /sys/
にマウントされ、システムに接続されているデバイスをさまざまな方法で整理するディレクトリーが含まれています。/sysfs/
サブディレクトリーには以下が含まれます。
/devices/
ディレクトリーこのディレクトリーには、/css0/
ディレクトリーが含まれます。そのサブディレクトリーは、Linux カーネルによって検出されたすべてのサブチャネルを表します。サブチャネルディレクトリーには、0.0.nnnn
の形式で名前が付けられます。nnnn は、0000 から ffff の 16 進数でサブチャネル番号です。次に、サブチャネルディレクトリーにはステータスファイルと、実際のデバイスを表す別のサブディレクトリーが含まれます。デバイスディレクトリーの名前は 0.0. xxxx
で、xxxx はデバイスのユニットアドレスです。/devices/
ディレクトリーには、デバイスのステータス情報と設定オプションも含まれます。/bus/
ディレクトリーこれには、/ccw/
サブディレクトリーと/ccwgroup/
サブディレクトリーが含まれます。CCW デバイスは、channel コマンド単語を使用してアクセスします。/ccw/
ディレクトリーのデバイスは、メインフレームチャネルサブシステムで 1 つのサブチャネルのみを使用します。CCW グループデバイスは、channel コマンド単語を使用してもアクセスできますが、デバイスごとに複数のサブチャネルを使用します。たとえば、3390-3 DASD デバイスは 1 つのサブチャネルを使用し、OSA アダプターの QDIO ネットワーク接続は 3 つのサブチャネルを使用します。/ccw/
ディレクトリーと/ccwgroup/
ディレクトリーには、共に devices および drivers と呼ばれるディレクトリーが含まれます。/devices/
ディレクトリーには、/sys/devices/css0/
ディレクトリーのデバイスディレクトリーへのシンボリックリンクが含まれます。/drivers/
ディレクトリーには、現在システムに読み込まれている各デバイスドライバーのディレクトリーが含まれます。dasd
、コンソール
、qeth
、およびzfcp
などのデバイスに関連付けられたドライバーには、ここにディレクトリーエントリーがあります。/driver/
ディレクトリーには、デバイスドライバーの設定や、(/sys/devices/css0/ ディレクトリー内)使用しているデバイス
へのシンボリックリンクが含まれます。/class/
ディレクトリーこれには、tty、SCSI テープドライブ、ネットワークデバイスなどの同様のデバイスをグループ化するディレクトリーが含まれます。/block/
ディレクトリーこのディレクトリーには、システム上の各ブロックデバイスのディレクトリーが含まれます。これは、主に実際の DASD、ループバックデバイス、ソフトウェア RAID ブロックデバイスなどのディスクタイプデバイスです。古い Linux システムと sysfs を使用するシステムの違いは、sysfs
zFCP
ドライバーがデバイスアドレスとして渡されていました。2.6 カーネルイメージシステムでは、ドライバーは0.0.1600
として渡されます。