22.3. mdadm を使用した RAID ベースおよびマルチパスストレージの設定
raidtools
パッケージセットを設定する他のツールと同様に、mdadm コマンドを使用して、複数デバイスセットの管理に関連する必要な機能をすべて実行できます。本セクションでは、mdadm を使用して以下を行う方法を説明します。
- RAID デバイスの作成
- マルチパスデバイスの作成
22.3.1. mdadmを使用した RAID デバイスの作成
RAID デバイスを作成するには、
/etc/mdadm.conf
ファイルを編集して、適切な DEVICE
値および ARRAY
値を定義します。
DEVICE /dev/sd[abcd]1 ARRAY /dev/md0 devices=/dev/sda1,/dev/sdb1,/dev/sdc1,/dev/sdd1
この例では、
DEVICE
行は従来のファイル名グロビング(詳細は glob(7)の man ページを参照)を使用して、以下の SCSI デバイスを定義します。
/dev/sda1
/dev/sdb1
/dev/sdc1
/dev/sdd1
ARRAY
行は、DEVICE
行で定義された SCSI デバイスで設定される RAID デバイス(/dev/md0
)を定義します。
RAID デバイスの作成や使用前に、
/proc/mdstat
ファイルにはアクティブな RAID デバイスは表示されません。
Personalities : read_ahead not set Event: 0 unused devices: none
次に、上記の設定と mdadm コマンドを使用して RAID 0 アレイを作成します。
mdadm -C /dev/md0 --level=raid0 --raid-devices=4 /dev/sda1 /dev/sdb1 /dev/sdc1 \ /dev/sdd1 Continue creating array? yes mdadm: array /dev/md0 started.
作成が完了すると、RAID デバイスはいつでもクエリーでき、ステータス情報を提供できます。以下の例は、mdadm --detail /dev/md0 コマンドの出力を示しています。
/dev/md0: Version : 00.90.00 Creation Time : Mon Mar 1 13:49:10 2004 Raid Level : raid0 Array Size : 15621632 (14.90 GiB 15.100 GB) Raid Devices : 4 Total Devices : 4 Preferred Minor : 0 Persistence : Superblock is persistent Update Time : Mon Mar 1 13:49:10 2004 State : dirty, no-errors Active Devices : 4 Working Devices : 4 Failed Devices : 0 Spare Devices : 0 Chunk Size : 64K Number Major Minor RaidDevice State 0 8 1 0 active sync /dev/sda1 1 8 17 1 active sync /dev/sdb1 2 8 33 2 active sync /dev/sdc1 3 8 49 3 active sync /dev/sdd1 UUID : 25c0f2a1:e882dfc0:c0fe135e:6940d932 Events : 0.1