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第14章 Xen Para-virtualized ドライバー

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Para-virtualized ドライバー は完全仮想化した Red Hat Enterprise Linux ゲスト用に パフォーマンスの向上を提供します。完全仮想化した Red Hat Enterprise Linux ゲストを使用していて より良いパフォーマンスを必要とする場合には、これらのドライバーを使用して下さい。

注記

Windows 対応の Xen と KVM hypervisor 用には他の para-virtualized ドライバーが あります。
Xen ホスト上の Windows ゲスト用には、そのインストールと管理を案内している 『Windows Para-virtualized ドライバーガイド』 を参照して 下さい。
KVM ホスト上の Windows ゲスト用には、15章KVM Para-virtualized ドライバー を参照して下さい。
para-virtualized ドライバー用の RPM パッケージには、サポートのある Red Hat Enterprise Linux ゲストオペレーティングシステムの為の ストレージとネットワーキング用の para-virtualized ドライバーモジュールが含まれています。これらのドライバーは Red Hat Enterprise Linux 5.1 (又はそれ以降)のホスト上で無修正の Red Hat Enterprise Linux ゲスト 内で I/O 処理能力のハイパフォーマンスを可能にします。
サポートされているゲストオペレーティングシステムを以下に示します:
  • Red Hat Enterprise Linux 3
  • Red Hat Enterprise Linux 4
  • Red Hat Enterprise Linux 5

注記

最低限のゲストオペレーティングシステム要件はアーキテクチャ依存です。 x86 と x86-64 のゲストのみがサポートされています。
Red Hat Enterprise Linux 3 以前の Red Hat Enterprise Linux ゲストオペレーティング システムではこのドライバーはサポートされていません。
仮想化のプラットフォームとして Red Hat Enterprise Linux 5 を使用すると、 システム管理者が Linux と Windows の作業負荷を、増加したパワーと冷却効率を持つ 新しくてより強力なハードウェアに統合できるようになります。Red Hat Enterprise Linux 4 (update 6 の時点)と Red Hat Enterprise Linux 5 の ゲスト オペレーティングシステムは背後にある仮想化技術を認識し、特定のインターフェイスと 能力を使用して効率的にその技術と交流します。このアプローチはベアメタルシステム上で 実行しているのと比較して同等レベルの処理能力とパフォーマンス特性を達成できます。
para-virtualization は修正されたゲストオペレーティングシステムを必要と するため、全てのオペレーティングシステムが para-virtualization を使用できる わけではありません。修正できないオペレーティングシステムには、完全仮想化が 必要になります。完全仮想化はデフォルトで、模倣したディスク、ネットワーク、ビデオ、 及び他のハードウェアデバイスを使用します。模倣した I/O デバイスはかなり遅くなり、 高度のディスク、及びネットワークスループットを要求するアプリケーションには、 適合しません。仮想化に於けるパフォーマンス損失の大部分は模倣デバイスの使用を 通じて発生するものです。
para-virtualized デバイスドライバーは Red Hat Enterprise Linux パッケージに 収納されています。para-virtualized デバイスドライバーのみが背後にある仮想プラット フォームを認識している(OS の他の部分は認識していない)ため、このドライバーは 無修正の OS に対して para-virtualized ゲスト OS の優越したパフォーマンスを提供 します。
para-virtualized デバイスドライバーをインストールした後は、ディスクデバイスや ネットワークカードは通常の物理ディスクやネットワークカードとしてオペレーティング システムに現れ続けます。しかし、その後デバイスドライバーは仮想化プラットフォーム (模倣無し)と直接交流して、効率的にディスクとネットワークアクセスを提供し、ディスクと ネットワークサブシステムが仮想化環境内でもネイティブに近いスピードで動作できるようにします。 そして既存のゲストオペレーティングシステムへの変更を必要としません。
para-virtualized ドライバーは特定のホスト要件を持っています。64 bit の ホストは以下を実行できます:
  • 32 bit ゲスト
  • 64 bit ゲスト
  • 32 bit ゲストと 64 bit ゲストの混合

14.1. システム要件

このセクションでは、Red Hat Enterprise Linux で使用する para-virtualized ドライバーの要件を提供します。
インストール

para-virtualized ドライバーをインストールする前に、以下の要件(一覧表内)が 満足されることを確認して下さい。

重要

Red Hat Enterprise Linux の 4.7 と 5.3 以降の 全ての バージョンは、para-virtualized ドライバー、pv-on-hvm モジュール用のカーネル モジュールをデフォルトのカーネルパッケージ内に持っています。このことは、 para-virtualized ドライバーが Red Hat Enterprise Linux 4.7 とそれ以降、又は 5.3 とそれ以降のゲスト用に利用可能だと言う意味になります。
それぞれのゲストオペレーティングシステムインストール毎に para-virtualized ドライバーのための以下の RPM パッケージが必要です。
最低限のホストオペレーティングシステムバージョン:
  • Red Hat Enterprise Linux 5.1 又はそれ以降。
最低限ゲストオペレーティングシステムバージョン:
  • Red Hat Enterprise Linux 5.1 又はそれ以降。
  • Red Hat Enterprise Linux 4 Update 6 又はそれ以降。
  • Red Hat Enterprise Linux 3 Update 9 又はそれ以降。
Red Hat Enterprise Linux 5 は以下を要求:
  • kmod-xenpv.
Red Hat Enterprise Linux 4 は以下を要求:
  • kmod-xenpv,
  • modules-init-tools (Red Hat Enterprise Linux 4.6z 以前のバージョンには、以下が必要: modules-init-tools-3.1-0.pre5.3.4.el4_6.1 又はそれ以降), 及び
  • modversions.
Red Hat Enterprise Linux 3 は以下を要求:
  • kmod-xenpv.
最低でも 50MB の空きディスク容量が /lib ファイルシステム内に必要。
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