14.3.3. Red Hat Enterprise Linux 4 上で Para-virtualized ドライバーのインストールと 設定
このセクションには、Red Hat Enterprise 4 ゲストオペレーティングシステム内での para-virtualized ドライバーに関する詳細案内が含まれています。
注記
これらのパッケージは para-virtualized ディスクからのブートをサポートしていません。 ゲストオペレーティングシステムカーネルのブートには、まだ模倣 IDE ドライバーが 必要です。他の(システム関連ではない)ユーザースペースアプリケーションとデータは para-virtualized ブロックデバイスドライバーを使用することができます。
ドライバーのインストール
para-virtualized ドライバーを使用した Red Hat Enterprise Linux 4 ゲストのインストールに必要な手順を以下に示します。
- 使用しているハードウェアアーキテクチャとカーネル変種用の
kmod-xenpv
、modules-init-tools
、及びmodversions
の RPM 群を ゲストオペレーティングシステムにコピーします。 rpm
ユーティリティを使用して RPM パッケージ群を インストールします。使用するゲストオペレーティングシステムの変種とアーキテクチャに必要な パッケージを正しく識別していることを確認して下さい。このパッケージには、更新した module-init-tools が必要となり、これは Red Hat Enterprise Linux 4-6-z カーネル、又はそれ以降で利用できます。[root@rhel4]# rpm -ivh modversions [root@rhel4]# rpm -Uvh module-init-tools [root@rhel4]# rpm -ivh kmod-xenpv*
注記
UP、SMP、Hugemem、及びアーキテクチャ用に異なるパッケージがあります。 そのため、ご使用のカーネルに適した RPM を持っていることを確認して下さい。cat /etc/modules.conf
を実行して、以下のようなeth0
用のエイリアスがあることを 確認します。複数インターフェイス設定を計画している場合は、各インターフェイス毎に 追加の行を加えます。以下のエントリに似ていない場合は変更して下さい。alias eth0 xen-vnif
- 仮想マシンをシャットダウンします(ゲスト内で “
#shutdown -h now
” を使用)。 - 以下のようにして
/etc/xen/YourGuestsName
内の ゲスト設定ファイルを編集します:- “
vif=
” エントリから “type=ioemu
” エントリを削除します。 - 追加のディスクパーティション、ボリューム、又は LUN をゲストに追加して para-virtualized (
xen-vbd
) ゲストドライバー経由で それらにアクセスできるようにします。 - 各追加の物理デバイス、LUN、パーティション、又はボリューム用に、以下に示した ようなエントリを、ゲスト設定ファイル内の “
disk=
” セクションに追加します。オリジナルの “disk=
” エントリも 以下のエントリに似ているかも知れません。disk = [ "file:/var/lib/libvirt/images/rhel4_64_fv.dsk,hda,w"]
- 追加の物理デバイス、LUN、パーティション、又はボリュームを追加すると、 XML 設定ファイル内の para-virtualized ドライバーのエントリは以下にある エントリに似たものになります。
disk = [ "file:/var/lib/libvirt/images/rhel3_64_fv.dsk,hda,w", "tap:aio:/var/lib/libvirt/images/UserStorage.dsk,xvda,w" ]
注記
ファイルベースのイメージが使用されている場合、para-virtualized デバイスに “tap:aio
” を使用します。
virsh
コマンドを使用して仮想マシンをブートします:# virsh start
YourGuestName
仮想ゲストの最初の再起動で、
kudzu
がユーザーに "Realtek ネットワークデバイスを維持するか、削除する" 、及び "xen-bridge デバイスを設定する" の選択を尋ねてきます。 xen-bridge
は設定して、Realtek ネットワークデバイスは 削除すべきです。
注記
Red Hat Enterprise Linux 4 ホスト (
dom0
) を使用して 以下に見えるように、"noapic
" パラメータは仮想ゲストの /boot/grub/grub.conf
エントリ内のカーネルブート行に追加 される必要があります。ご使用のアーキテクチャとカーネルバージョンは異なるかも 知れないことを忘れないで下さい。
kernel /vmlinuz-2.6.9-67.EL ro root=/dev/VolGroup00/rhel4_x86_64 rhgb noapic
Red Hat Enterprise Linux 5.2 dom0 はゲストの為にこのカーネルパラメータを 必要としません。
ここで、作成したパーティションが使用できることを確認します。
[root@rhel4]# cat /proc/partitions major minor #blocks name 3 0 10485760 hda 3 1 104391 hda1 3 2 10377990 hda2 202 0 64000 xvdb 202 1 32000 xvdb1 202 2 32000 xvdb2 253 0 8257536 dm-0 253 1 2031616 dm-1
上記の出力で、パーティション設定をしたデバイス “
xvdb
” がシステムに利用可能であることが判ります。
以下の手順は新しいデバイスをゲストに追加して、再起動後にそれを永続化します。 全てのこれらのコマンドはゲスト上で実行されるものです。
- ブロックデバイスイメージをマウントするディレクトリを作成します。
[root@rhel4]# mkdir /mnt/pvdisk_p1 [root@rhel4]# mkdir /mnt/pvdisk_p2
- デバイスを新しいフォルダにマウントします。
[root@rhel4]# mount /dev/xvdb1 /mnt/pvdisk_p1 [root@rhel4]# mount /dev/xvdb2 /mnt/pvdisk_p2
- デバイスが正常にマウントされたことを確認します。
[root@rhel4]# df /mnt/pvdisk_p1 Filesystem 1K-blocks Used Available Use% Mounted on /dev/xvdb1 32000 15 31985 1% /mnt/pvdisk_p1
- ブートシーケンス中にデバイスがマウントされるようにゲスト内で
/etc/fstab
ファイルを 更新します。以下の行を追加して下さい:/dev/xvdb1 /mnt/pvdisk_p1 ext3 defaults 1 2 /dev/xvdb2 /mnt/pvdisk_p2 ext3 defaults 1 2
注記
このパッケージは Red Hat Enterprise Linux 4 update 2 のシステムとカーネルを 通じた Red Hat Enterprise Linux 4-GA 用にはサポートがありません。
重要
IA64 binary RPM パッケージとビルドは現在、使用できません。
注記
xen-vbd
ドライバーは自動的にロードしない可能性が あります。以下のコマンドで %release を para-virtualized ドライバー の正しいリリースバージョンで入れ替えて、ゲスト上で実行して 下さい。
# insmod /lib/modules/'uname -r'/weak-updates/xenpv/%release/xen-vbd.ko