28.2. KVM と Xen hypervisor との間での切り替え


このセクションは、KVM と Xen hypervisor 間での切り替えについて説明します。
Red Hat は一度に一つのみのアクティブ hypervisor をサポートします。

重要

現時点では、Xen ベースのゲストを KVM へ切り替えたり、又は KVM ベースの ゲストを Xen に切り替えたりするアプリケーションは有りません。ゲストはそれが 作成されたタイプの hypervisor でしか使用できません。

警告

この手順は Red Hat Enterprise Linux 5.4 又はそれ以降の Intel 64 又は AMD64 の バージョンにのみ利用可能です。他の構成や Red Hat Enterprise Linux の他のバージョンは サポートされていません。KVM は Red Hat Enterprise Linux 5.4 以前のバージョンでは 利用できません。

28.2.1. Xen から KVM へ

以下の手順は Xen hypervisor から KVM hypervisor への変更を説明しています。この 手順は kernel-xen パッケージがインストールしてあり、有効に なっていることを想定しています。
  1. KVM パッケージをインストール

    まだ kvm パッケージをインストールしていない場合、インストールします。
    # yum install kvm
    
  2. どのカーネルが使用中かを確認

    kernel-xen パッケージがインストールされている可能性があります。 uname コマンドを使用して、どのカーネルが稼働しているか判定します:
    $ uname -r
    2.6.18-159.el5xen
    
    現在、カーネル "2.6.18-159.el5xen" がシステムで稼働中です。 デフォルトカーネル、"2.6.18-159.el5" が稼働している場合は、 このサブステップは無視できます。
    1. Xen カーネルをデフォルトカーネルに変更

      grub.conf ファイルはどのカーネルがブートされるかを決定します。 デフォルトのカーネルを変更するには、/boot/grub/grub.conf ファイルを以下のように編集します。
      default=1
      timeout=5
      splashimage=(hd0,0)/grub/splash.xpm.gz
      hiddenmenu
      title Red Hat Enterprise Linux Server (2.6.18-159.el5)
              root (hd0,0)
              kernel /vmlinuz-2.6.18-159.el5 ro root=/dev/VolGroup00/LogVol00 rhgb quiet
              initrd /initrd-2.6.18-159.el5.img
      title Red Hat Enterprise Linux Server (2.6.18-159.el5xen)
              root (hd0,0)
              kernel /xen.gz-2.6.18-159.el5
              module /vmlinuz-2.6.18-159.el5xen ro root=/dev/VolGroup00/LogVol00 rhgb quiet
              module /initrd-2.6.18-159.el5xen.img
      
      default=1 パラメータを見てください。 これは GRUB ブートローダーに対して2つめのエントリである Xen カーネルをブートするように 指示しています。デフォルトを 0 (又は、デフォルトカーネルの番号)に 変更します。
      default=0
      timeout=5
      splashimage=(hd0,0)/grub/splash.xpm.gz
      hiddenmenu
      title Red Hat Enterprise Linux Server (2.6.18-159.el5)
              root (hd0,0)
              kernel /vmlinuz-2.6.18-159.el5 ro root=/dev/VolGroup00/LogVol00 rhgb quiet
              initrd /initrd-2.6.18-159.el5.img
      title Red Hat Enterprise Linux Server (2.6.18-159.el5xen)
              root (hd0,0)
              kernel /xen.gz-2.6.18-159.el5
              module /vmlinuz-2.6.18-159.el5xen ro root=/dev/VolGroup00/LogVol00 rhgb quiet
              module /initrd-2.6.18-159.el5xen.img
      
  3. 再起動して新しいカーネルをロードします。

    システムを再起動します。コンピュータはデフォルトのカーネルで再スタートします。 KVM モジュールは、カーネルで自動的にロードされるはずです。KVM が稼働していることを 確認します:
    $ lsmod | grep kvm
    kvm_intel              85992  1 
    kvm                   222368  2 ksm,kvm_intel
    
    もし全てが正常に機能していれば、kvm モジュールと、 kvm_intel モジュール、あるいは kvm_amd モジュールが存在するはずです。
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