第16章 nmcli を使用したループバックインターフェイスの設定
デフォルトでは、NetworkManager はループバック (lo
) インターフェイスを管理しません。lo
インターフェイスの接続プロファイルを作成した後、NetworkManager を使用してこのデバイスを設定できます。例としては次のようなものがあります。
-
lo
インターフェイスに追加の IP アドレスを割り当てる - DNS アドレスを定義する
-
lo
インターフェイスの最大伝送単位 (MTU) サイズを変更する
手順
タイプ
loopback
の新しい接続を作成します。# nmcli connection add con-name example-loopback type loopback
カスタム接続設定を設定します。次に例を示します。
追加の IP アドレスをインターフェイスに割り当てるには、次のように入力します。
# nmcli connection modify example-loopback +ipv4.addresses 192.0.2.1/24
注記NetworkManager は、再起動後も持続する IP アドレス
127.0.0.1
および::1
を常に割り当てることで、lo
インターフェイスを管理します。127.0.0.1
および::1
をオーバーライドすることはできません。ただし、追加の IP アドレスをインターフェイスに割り当てることができます。カスタムの最大伝送単位 (MTU) を設定するには、次のように入力します。
# nmcli con mod example-loopback loopback.mtu 16384
DNS サーバーに IP アドレスを設定するには、次のように入力します。
# nmcli connection modify example-loopback ipv4.dns 192.0.2.0
ループバック接続プロファイルで DNS サーバーを設定すると、このエントリーが
/etc/resolv.conf
ファイルで常に使用可能になります。DNS サーバーのエントリーは、ホストが異なるネットワーク間をローミングするかどうかには関係ありません。
接続をアクティベートします。
# nmcli connection up example-loopback
検証
lo
インターフェイスの設定を表示します。# ip address show lo 1: lo: <LOOPBACK,UP,LOWER_UP> mtu 16384 qdisc noqueue state UNKNOWN group default qlen 1000 link/loopback 00:00:00:00:00:00 brd 00:00:00:00:00:00 inet 127.0.0.1/8 scope host lo valid_lft forever preferred_lft forever inet
192.0.2.1/24
brd192.0.2.255
scope global lo valid_lft forever preferred_lft forever inet6 ::1/128 scope host valid_lft forever preferred_lft foreverDNS アドレスを確認します。
# cat /etc/resolv.conf ... nameserver
192.0.2.0
...