第12章 UNIX サポートガイド


12.1. はじめに

この章では、 UNIX ベースのクライアント管理に使用する場合のインストール手順と Red Hat Network 機能における相異について説明していきます。 RHN はお客樣が UNIX から Linux へ移行できるように UNIX サポートを提供しています。 この作業の対象は限られるため、 UNIX クライアント管理に提供される機能は Red Hat Enterprise Linux システムの管理で利用できる機能ほど広範囲ではありません。
次のセクションでは、 対応できる UNIX 互換種、 UNIX 管理システムで対応できる RHN の機能、 RHN を使用した UNIX システムの管理に求められる要件、 また UNIX クライアントのインストール手順などについて説明しています。

12.1.1. 対応できる UNIX 互換種

RHN Satellite では、 次の UNIX 互換種、 バージョン、 及びアーキテクチャに対応しています。
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表12.1 対応できる Solaris のアーキテクチャとバージョン
Solaris のバージョン sun4m sun4d sun4u sun4v sun4us x86
Solaris 8 あり なし あり 該当無し なし なし
Solaris 9 あり 該当無し あり 該当無し なし あり
Solaris 10 該当無し 該当無し あり あり なし あり

12.1.2. 要件

次の項目は UNIX のサポートを取得する場合に必要となります。
  • RHN Satellite 5.0.0 またはそれ以降
  • Satellite 証明書と Management エンタイトルメント
  • 各 UNIX クライアント用の Management エンタイトルメント
  • python、 pyOpenSSL、 Red Hat Network クライアントのパッケージ群など、 UNIX 用の RHN パッケージ
  • サポートライブラリを提供する Sunfreeware パッケージ群。 一部のパッケージは RHN Satellite で入手できます。 全一覧については 「追加パッケージのダウンロードとインストール」 を参照してください。

12.1.3. 含まれている機能

次の機能が UNIX サポートサービスレベルに含まれ、 現在 RHN に存在している機能と同じものになります。
  • Red Hat Network Service Daemon (rhnsd)、 設定可能な間隔に応じて rhn_check を起動します。
  • Red Hat Network Configuration Client (rhncfg-client)、 Satellite からスケジュールした全ての設定動作を実行します。
  • Red Hat Network Configuration Manager (rhncfg-manager)、 RHN 設定チャンネルをコマンドラインで管理することができます。
  • rhn_check プログラム、 Satellite にチェックインしてサーバーからスケジュールした動作を実行します。
  • Management レベルの全機能、 システムのグループ化、 パッケージプロファイルの比較、 システム設定マネージャを使用した複数システムの一括管理などが含まれます。
  • リモートコマンドと呼ばれる Provisioning の機能、 Satellite の Web サイトを使って root レベルのコマンドを管理しているあらゆるクライアントでスケジュールすることができます (クライアントがこの動作を許可している場合)。

12.1.4. 機能の相異

次の RHN 機能は UNIX 環境化では異なる動作をします。
  • Red Hat Update Agent for UNIX は Linux の Red Hat Update Agent よりかなり小規模のオプションセットとなり、 パッケージのインストールについては rpm ではなくそのオペレーティングシステムのネイティブのツールセットに依存することになります。 オプションの詳細一覧は 「コマンドラインから更新を行う」 でご覧ください。
  • RHN Push アプリケーションは、パッケージ、パッチ、及び パッチのクラスタなどネイティブな UNIX ファイルタイプをアップロードするよう同じように修正されています。
    Solaris パッケージとパッチとパッチクラスタのファイルは RPM ファイルとは異るため、 チャンネルアップロードのメカニズムが少々異ります。Solaris 用のrhnpush パッケージには、次の 2 つのアプリケーションがあります。
    • 1 番目は solaris2mpm です。 各 Solaris パッケージまたは パッチの MPM ファイルを作成する RHN ユーティリティです。 MPM ファイルの中立的な形式により、 Satellite がアップロードされたファイルを理解し管理できるようになります。
    • 2 番目は rhnpush です。 RPM ファイルの他にも MPM を 処理できるよう拡張されています。 これ以外は Linux バージョンの rhnpush まったく同じように動作します。
  • RHN Web サイトの チャンネル タブはネイティブな UNIX ファイルタイプのインストールや収容に対応できるよう拡張されています。

12.1.5. 除外された機能

次の RHN 機能は UNIX サポートシステムでは利用できません。
  • Provisioning レベルの機能、 設定ファイルの管理を除くキックスタート起動やパッケージのロールバック機能など
  • エラータ関連の全オプション、 エラータ更新の概念は UNIX では理解されないため
  • パッケージのソースファイル
Answer ファイルにはまだ対応していません。 今後のリリースでの対応を計画しています。
また、 インストール中の RHAT*.pkg ファイルの移転にはまだ対応していません。
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