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25.6. ロギングサーバーでの rsyslog の設定

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rsyslog サービスは、ロギングサーバーを実行する機能と、個別のシステムがログファイルをロギングサーバーに送信するように設定する機能の両方を提供します。クライアントの rsyslog 設定の詳細は、例25.12「サーバーへのログメッセージの確実な転送」 を参照してください。
rsyslog サービスは、ロギングサーバーとして使用するシステムと、そのシステムにログを送信するように設定する全システムにインストールする必要があります。rsyslog は、Red Hat Enterprise Linux 6nbsp;Hat Enterprise Linux 6nbsp;LinuxRed Hat Enterprise Linux 6nbsp;6 にデフォルトでインストールされます。必要な場合は、確実にインストールするために root で以下のコマンドを入力します。
~]# yum install rsyslog
syslog トラフィックのデフォルトのプロトコルおよびポートは、/etc/services ファイルに記載されている UDP および 514 です。ただし、rsyslog はデフォルトで、ポート 514TCP を使用するように設定されています。設定ファイル /etc/rsyslog.conf では、TCP は @@ で示され ます
例では他のポートが使用されることがありますが、SELinux には、デフォルトで以下のポートでの送受信のみを許可するように設定されています。
~]# semanage port -l | grep syslog
syslogd_port_t                 tcp      6514, 601
syslogd_port_t                 udp      514, 6514, 601
semanage ユーティリティーは、policycoreutils-python パッケージの一部として提供されます。必要な場合は、以下のようにパッケージをインストールします。
~]# yum install policycoreutils-python
さらに、デフォルトでは rsyslog の SELinux タイプであるrsyslogd_t は、SELinux タイプが rsh_port_t のリモートシェル(rsh)ポートでの送受信を許可するよう設定されます(デフォルトではポート 514TCP に設定されます)。したがって、semanage を使用してポート 514TCP を明示的に許可する必要はありません。たとえば、SELinux がポート 514 でそのTCPを許可するよう設定されているかを確認するには、以下のコマンドを入力します。
~]# semanage port -l | grep 514
output omitted
rsh_port_t                     tcp      514
syslogd_port_t                 tcp      6514, 601
syslogd_port_t                 udp      514, 6514, 601
SELinux の詳細は、『 Red Hat Enterprise Linux 6 SELinux ユーザーガイド』 を参照してください。
ロギングサーバーとして使用するシステムで以下の手順を実行します。これらの手順はすべて root ユーザーで実行する必要があります。

手順25.5 ポートで rsyslog トラフィックを許可する SELinux の設定

rsyslog トラフィックに新しいポートを使用する必要がある場合は、ロギングサーバーとクライアントでこの手順を実行します。たとえば、ポート 10514TCP トラフィックを送受信するには、以下の手順を実行します。
  1. ~]# semanage port -a -t syslogd_port_t -p tcp 10514
  2. 以下のコマンドを入力して SELinux ポートを確認します。
    ~]# semanage port -l | grep syslog
  3. 新しいポートがすでに /etc/rsyslog.conf に設定されている場合は、rsyslog を再起動して変更を反映します。
    ~]# service rsyslog restart
  4. rsyslog が現在リッスンしているポートを確認します。
    ~]# netstat -tnlp | grep rsyslog
    tcp        0      0 0.0.0.0:10514           0.0.0.0:*   LISTEN      2528/rsyslogd
    tcp        0      0 :::10514                :::*        LISTEN      2528/rsyslogd
semanage port コマンドの詳細は、man ページの semanage-port(8) を参照してください。

手順25.6 iptables ファイアウォールの設定

iptables ファイアウォールが、受信 rsyslog トラフィックを許可するように設定します。たとえば、ポート 10514TCP トラフィックを許可するには、以下の手順を実行します。
  1. テキストエディターで /etc/sysconfig/iptables ファイルを開きます。
  2. ポート 10514TCP トラフィックを許可する INPUT ルールを追加します。新しいルールは、REJECT トラフィックに REJECT ルールの前 表示される必要があります。
    -A INPUT -m state --state NEW -m tcp -p tcp --dport 10514 -j ACCEPT
  3. /etc/sysconfig/iptables ファイルへの変更を保存します。
  4. ファイアウォールの変更を有効にするために iptables サービスを再起動します。
    ~]# service iptables restart

手順25.7 rsyslog で、リモートログメッセージを受信してソートするように設定

  1. テキストエディターで /etc/rsyslog.conf ファイルを開き、以下の手順を実行します。
    1. モジュールセクションと Provides UDP syslog reception セクションの間に以下の行を追加します。
      # Define templates before the rules that use them
      
      ### Per-Host Templates for Remote Systems ###
      $template TmplAuthpriv, "/var/log/remote/auth/%HOSTNAME%/%PROGRAMNAME:::secpath-replace%.log"
      $template TmplMsg, "/var/log/remote/msg/%HOSTNAME%/%PROGRAMNAME:::secpath-replace%.log"
    2. デフォルトの Provides TCP syslog reception セクションを、以下の内容に置き換えます。
      # Provides TCP syslog reception
      $ModLoad imtcp
      # Adding this ruleset to process remote messages
      $RuleSet remote1
      authpriv.*   ?TmplAuthpriv
      *.info;mail.none;authpriv.none;cron.none   ?TmplMsg
      $RuleSet RSYSLOG_DefaultRuleset   #End the rule set by switching back to the default rule set
      $InputTCPServerBindRuleset remote1  #Define a new input and bind it to the "remote1" rule set
      $InputTCPServerRun 10514
    /etc/rsyslog.conf ファイルへの変更を保存します。
  2. rsyslog サービスは、ロギングサーバーと、そのサーバーにログ記録を試みるシステムの両方で実行する必要があります。
    1. service コマンドを使用して rsyslog サービスを起動します。
      ~]# service rsyslog start
    2. rsyslog サービスが今後自動的に起動されるようにするには、root で以下のコマンドを入力します。
      ~]# chkconfig rsyslog on
環境内の他のシステムからログファイルを受け取り、保存するように、ログサーバーが設定されています。

25.6.1. ロギングサーバーでの新規テンプレート構文の使用

rsyslog 7 にはテンプレートスタイルが多数あります。文字列テンプレートは従来の形式に最もよく似ています。文字列形式を使用して上記の例からテンプレートを生成する場合は、以下のようになります。
template(name="TmplAuthpriv" type="string"
         string="/var/log/remote/auth/%HOSTNAME%/%PROGRAMNAME:::secpath-replace%.log"
        )

template(name="TmplMsg" type="string"
         string="/var/log/remote/msg/%HOSTNAME%/%PROGRAMNAME:::secpath-replace%.log"
        )
また、これらのテンプレートは、以下のようにリスト形式で記述することもできます。
template(name="TmplAuthpriv" type="list") {
    constant(value="/var/log/remote/auth/")
    property(name="hostname")
    constant(value="/")
    property(name="programname" SecurePath="replace")
    constant(value=".log")
    }

template(name="TmplMsg" type="list") {
    constant(value="/var/log/remote/msg/")
    property(name="hostname")
    constant(value="/")
    property(name="programname" SecurePath="replace")
    constant(value=".log")
    }
このテンプレートテキスト形式は、rsyslog の初心者にとって理解しやすいかもしれません。したがって、要件が変更したら簡単に変更できます。
新規構文への変更を完了するには、モジュールロードコマンドを再作成し、ルールセットを追加して、プロトコル、ポート、およびルールセットにルールセットをバインドする必要があります。
module(load="imtcp")

ruleset(name="remote1"){
     authpriv.*   action(type="omfile" DynaFile="TmplAuthpriv")
      *.info;mail.none;authpriv.none;cron.none action(type="omfile" DynaFile="TmplMsg")
}

input(type="imtcp" port="10514" ruleset="remote1")
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