28.4.3. ABRT GUI でのイベント設定


イベントは、環境変数として渡されたパラメーターを使用できます(例: report_Logger イベントは、出力ファイル名をパラメーターとして受け入れます)。それぞれの /etc/libreport/events/event_name.xml ファイルを使用すると、ABRT GUI は、選択されたイベントに対してどのパラメーターを指定できるかを判断し、ユーザーはこれらのパラメーターの値を設定できるようになります。これらの値は ABRT GUI によって保存され、後続のイベントの呼び出しで再利用されます。
Edit Preferences をクリックして Event Configuration ウィンドウを開きます。このウィンドウでは、レポートプロセス中に選択できる利用可能なイベントの一覧が表示されます。設定可能なイベントの 1 つを選択すると、Configure Event ボタンをクリックすると、そのイベントの設定が可能になります。イベントのパラメーターを変更すると、それらが Gnome キーリングに保存され、今後の GUI セッションで使用されます。
機密データをグローバル設定ファイルに保存しないでください。
/etc/libreport/ ディレクトリー階層内のすべてのファイルは誰でも読み取り可能で、グローバル設定として使用することが意図されています。そのため、ユーザー名、パスワード、その他の機密データをそれらのデータに保存することは推奨されません。ユーザー別の設定(GUI アプリケーションで設定され、$HOME の所有者のみが読み取り可能)は Gnome キーリングに保存されるか、abrt-cli で使用するために $HOME/.abrt/*.conf のテキストファイルに保存できます。

図28.12 イベント設定ウィンドウ

イベント設定ウィンドウ
以下は、ABRT GUI アプリケーションで設定可能な各イベントで利用可能な設定オプションの一覧です。
ロガー
Logger イベント設定ウィンドウで、以下のパラメーターを設定できます。
  • ログファイル: クラッシュレポートを保存するファイルを指定します(デフォルトでは /var/log/abrt.logに設定されます)。
Append オプションにチェックが付けられると、Logger イベントは Logger ファイルオプションで指定されたログファイルに新しいクラッシュレポートを追加します。これの選択を解除すると、新しいクラッシュレポートは常に以前のクラッシュレポートに置き換わります。
Red Hat カスタマーサポート
Red Hat カスタマーサポート イベント設定ウィンドウで、以下のパラメーターを設定できます。
  • RH Portal URL: クラッシュダンプの送信先となる Red Hat カスタマーサポート URL を指定します(デフォルトでは に https://api.access.redhat.com/rs設定されます)。
  • Username: Red Hat カスタマーサポートにログインし、報告されたクラッシュについての Red Hat カスタマーサポートデータベースエントリーを作成するために使用されるユーザーログイン。https://www.redhat.com/enRed Hat カスタマーポータル(https://access.redhat.com/home)、または Red Hat Network(https://rhn.redhat.com/)でアカウントを作成して、Red Hat ログイン 先を使用します。
  • Password - Red Hat カスタマーサポートへのログインに使用されるパスワード( Red Hat ログインに関連するパスワード)
SSL 検証 オプションがチェックされたら、ネットワーク経由でデータを送信する際に SSL プロトコルが使用されます。
MailX
MailX イベント設定ウィンドウで、以下のパラメーターを設定できます。
  • subject - Mailx によって送信されるメールの Subject フィールドに表示される文字列(デフォルトでは「 [abrt] detected a crash」に設定)。
  • sender: 問題レポートメールの From フィールドに表示される文字列。
  • Recipient: 問題レポートメールの受信者の電子メールアドレス。
Send Binary Data オプションを確認すると、問題レポートのメールに、その問題に関連するバイナリーファイルがすべて添付されます。コアダンプファイルは、添付ファイルとしても送信されます。
Kerneloops.org
Kerneloops.org イベント設定ウィンドウで、以下のパラメーターを設定できます。
Report Uploader
Report Uploader イベント設定で、以下のパラメーターを設定できます。
  • url: 圧縮された問題データを含む tarball が FTP または SCP プロトコルを使用してアップロードされる URL を指定します(デフォルトでは ftp://localhost:/tmp/uploadに設定されます)。
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