22.5.7. part または partition
キックスタートコマンド part または partition が必要です。このコマンドは、システムにパーティションを作成します。
- 構文
part|partition mntpoint [OPTIONS]- オプション
mntpoint - パーティションをマウントする場所です。値は次のいずれかの形式になります。
/path/、/usr、/homeなど。swapこのパーティションは、swap 領域として使用されます。
自動的に swap パーティションのサイズを確定させる場合は、
--recommendedオプションを使用します。swap --recommended有効なサイズが割り当てられますが、システムに対して正確に調整されたサイズではありません。
自動的に swap パーティションサイズを確定しながら、ハイバネート用に余剰領域も割り当てる場合は、
--hibernationオプションを使用します。swap --hibernation--recommendedで割り当てられる swap 領域に加え、システムの RAM 容量が加算されたサイズが割り当てられるようになります。これらのコマンドによって割り当てられるスワップサイズは、AMD64、Intel 64、および 64 ビット ARM システムの 推奨されるパーティション設定スキーム を参照してください。raid.idこのパーティションはソフトウェア RAID に使用されます (
raidを参照)。pv.idこのパーティションは LVM に使用されます (
logvolを参照)。biosbootこのパーティションは、BIOS 起動パーティションに使用されます。GPT (GUID Partition Table) を使用する BIOS ベースの AMD64 および Intel 64 のシステムには、1 MiB の BIOS 起動パーティションが必要になります。ブートローダーは、このパーティションにインストールされます。UEFI システムには必要ありません。
bootloaderコマンドも参照してください。/boot/efiEFI システムパーティションです。UEFI ベースの AMD64、Intel 64、および 64 ビットの ARM には 50 MiB の EFI パーティションが必要になります。推奨サイズは 200 MiB です。BIOS システムには必要ありません。
bootloaderコマンドも参照してください。
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--size=- パーティションの最小サイズを MiB 単位で指定します。500などの整数値を使用してください (単位は不要)。指定したサイズが小さすぎる場合、インストールが失敗します。--sizeの値は、必要となる領域の最小値として指定します。サイズに関する推奨事項は、推奨されるパーティション設定スキーム を参照してください。 -
--grow- 利用可能な領域 (存在する場合) が埋まるまで、または最大サイズ設定 (指定されている場合) までパーティションを拡張するよう指定します。スワップパーティションで--maxsize=を設定せずに--growを使用すると、Anaconda によってスワップパーティションの最大サイズが制限されます。物理メモリーが 2 GiB 未満のシステムの場合は、物理メモリー量の 2 倍に制限されます。物理メモリーが 2 GiB 以上のシステムの場合は、物理メモリー量に 2GiB を足した量に制限されます。 -
--maxsize=- パーティションが grow に設定されている場合の最大サイズを MiB 単位で指定します。500などの整数値を使用してください (単位は不要)。 -
--noformat- パーティションをフォーマットしない場合に指定します。--onpartコマンドと併用してください。 --onpart=または--usepart=- パーティションを配置するデバイスを指定します。既存の空のデバイスを使用し、新たに指定したタイプにフォーマットします。以下に例を示します。partition /home --onpart=hda1上記では、
/homeパーティションが/dev/hda1に配置されます。このオプションを使用して、パーティションを論理ボリュームに追加することもできます。以下に例を示します。
partition pv.1 --onpart=hda2この場合は、デバイスがシステムに存在している必要があります。
--onpartオプションでデバイスを作成するわけではありません。パーティションではなく、ドライブ全体を指定することも可能です。その場合、Anaconda はパーティションテーブルを作成せずに、ドライブをフォーマットして使用します。ただし、この方法でフォーマットされたデバイスでは、GRUB2 のインストールがサポートされません。GRUB2 のインストールは、パーティションテーブルのあるドライブに配置する必要があります。
partition pv.1 --onpart=hdb--ondisk=または--ondrive=- 既存ディスクに (partコマンドで指定した) パーティションを作成します。このコマンドは常にパーティションを作成します。特定のディスクに強制的にパーティションを作成します。たとえば、--ondisk=sdbを使用すると、パーティションは 2 番目の SCSI ディスクに作成されます。注記マルチパスのデバイスを指定する場合は、
disk/by-id/scsi-WWIDの形式を使用します。WWID はデバイスの World-Wide Identifier です。WWID が58095BEC5510947BE8C0360F604351918のディスクを指定するには、以下のコマンドを使用します。part / --size=5000 --ondisk=disk/by-id/scsi-58095BEC5510947BE8C0360F604351918この形式はすべてのマルチパスデバイスに適していますが、エラーが発生した場合は、論理ボリュームマネージャー (LVM) を使用しないマルチパスデバイスも、
disk/by-id/dm-uuid-mpath-WWID形式を使用して指定できます。この場合の WWID はデバイスの world-wide identifier です。たとえば、WWID2416CD96995134CA5D787F00A5AA11017のディスクを指定する場合は以下を使用します。part / --size=5000 --ondisk=disk/by-id/dm-uuid-mpath-2416CD96995134CA5D787F00A5AA11017mpatha などのデバイス名でマルチパスデバイスを指定しないでください。このようなデバイス名は、特定のディスクに固有の名前ではありません。インストール中に /dev/mpatha という名前のディスクが、予期したディスクと異なる可能性があります。したがって、
partコマンドを使用する際は、間違ったディスクが対象となる可能性があります。-
--asprimary- パーティションが プライマリー パーティションとして割り当てられるように強制実行します。(通常、すでに割り当てられているプライマリーパーティションが多すぎるという理由で) パーティションをプライマリーとして割り当てられない場合は、パーティション設定のプロセスが失敗します。このオプションは、Master Boot Record (MBR) をディスクが使用する場合にのみ有効で、GUID Partition Table (GPT) ラベルが付いたディスクでは有効ではありません。 -
--fsprofile=- このパーティションにファイルシステムを作成するプログラムに渡される使用タイプを指定します。ファイルシステムの作成時に使用されるさまざまなチューニングパラメーターは、この使用タイプにより定義されます。ファイルシステム側で使用タイプという概念に対応し、有効なタイプを指定する設定ファイルがないと、このオプションは正しく機能しません。ext2、ext3、ext4の場合、この設定ファイルは/etc/mke2fs.confになります。 --mkfsoptions=- このパーティションにファイルシステムを作成するプログラムに渡す追加のパラメーターを指定します。これは--fsprofileと似ていますが、プロフィールの概念に対応するものだけではなく、すべてのファイルシステムで機能するものです。引数のリストでは処理が行われないため、mkfs プログラムに直接渡すことが可能な形式で提供する必要があります。つまり、複数のオプションはコンマ区切りにするか、二重引用符で囲む必要があります (ファイルシステムによって異なります)。以下に例を示します。part /opt/foo1 --size=512 --fstype=ext4 --mkfsoptions="-O ^has_journal,^flex_bg,^metadata_csum" part /opt/foo2 --size=512 --fstype=xfs --mkfsoptions="-m bigtime=0,finobt=0"詳細は、作成しているファイルシステムの man ページを参照してください。たとえば、
mkfs.ext4またはmkfs.xfsです。-
--fstype=- パーティションのファイルシステムタイプを設定します。使用できる値は、xfs、ext2、ext3、ext4、swap、vfat、efi、およびbiosbootになります。 --fsoptions- ファイルシステムをマウントするときに使用するオプションの文字列を自由形式で指定します。この文字列は、インストール後の/etc/fstabファイルにコピーされるため、引用符で囲む必要があります。注記EFI システムパーティション (
/boot/efi) では、anaconda が値をハードコードし、ユーザー指定の--fsoptions値を無視します。-
--label=- 個別パーティションにラベルを割り当てます。 -
--recommended- パーティションのサイズを自動的に確定します。推奨されるスキームの詳細は、AMD64、Intel 64、および 64 ビット ARM の 推奨されるパーティション設定スキーム を参照してください。このオプションは、/bootパーティションやswap領域といったファイルシステムになるパーティションにのみ使用できます。LVM 物理ボリュームや RAID メンバーの作成には使用できません。 -
--onbiosdisk- BIOS で検出された特定のディスクに強制的にパーティションを作成します。 --encrypted---passphraseオプションで入力したパスフレーズを使用して、LUKS (Linux Unified Key Setup) でこのパーティションを暗号化するように指定します。このパスフレーズを指定していない場合、Anaconda はautopart --passphraseコマンドで設定されるデフォルトのシステムワイドパスフレーズを使用します。このデフォルトのパスフレーズも設定されていない場合は、インストールプロセスが中断され、パスフレーズの入力が求められます。注記1 つまたは複数のパーティションを暗号化する際には、安全な暗号化を行うため、Anaconda が 256 ビットのエントロピーを収集しようとします。エントロピーの収集には時間がかかる場合があります。十分なエントロピーが収集されたかどうかにかかわらず、このプロセスは最大 10 分後に終了します。プロセスは、インストールシステムと対話することにより高速化できます (キーボードで入力またはマウスの移動)。仮想マシンにインストールしている場合は、
virtio-rngデバイス (仮想乱数ジェネレーター) をゲストに登録できます。-
--luks-version=LUKS_VERSION- ファイルシステムの暗号化に使用する LUKS 形式のバージョンを指定します。--encryptedと併用しないと有効ではありません。 -
--passphrase=- このパーティションの暗号化を行う際に使用するパスフレーズを入力します。--encryptedオプションと併用してください。単独で使用しても暗号化されません。 -
--cipher=- Anaconda のデフォルトである aes-xts-plain64 では十分ではない場合に使用する暗号化の種類を指定します。--encryptedオプションと併用してください。単独で使用しても暗号化されません。利用可能な暗号化の種類は、セキュリティーの強化 ドキュメントに記載されています。たとえば、aes-xts-plain64です。 -
--escrowcert=URL_of_X.509_certificate- 暗号化した全パーティションのデータ暗号化の鍵を/root配下にファイルとして格納します。URL_of_X.509_certificate で指定した URL の X.509 証明書を使用して暗号化します。鍵は、暗号化したパーティションごとに別のファイルとして格納されます。--encryptedと併用しないと有効ではありません。 -
--backuppassphrase- 暗号化されたパーティションにそれぞれランダムに生成されたパスフレーズを追加します。パスフレーズは、/root配下に別々のファイルで格納され、--escrowcertで指定した X.509 証明書を使用して暗号化されます。--escrowcertと併用しないと有効ではありません。 -
--pbkdf=PBKDF- LUKS 鍵スロット用の PBKDF (Password-Based Key Derivation Function) アルゴリズムを設定します。cryptsetup(8) の man ページも併せて参照してください。--encryptedと併用しないと有効ではありません。 -
--pbkdf-memory=PBKDF_MEMORY- PBKDF のメモリーコストを設定します。cryptsetup(8) の man ページも併せて参照してください。--encryptedと併用しないと有効ではありません。 -
--pbkdf-time=PBKDF_TIME- PBKDF パスフレーズの処理に費やす時間をミリ秒単位で設定します。cryptsetup(8) の man ページの--iter-timeも併せて参照してください。このオプションは、--encryptedが指定される場合に限り有効になり、--pbkdf-iterationsと相互に排他的になります。 -
--pbkdf-iterations=PBKDF_ITERATIONS- 反復の数を直接設定し、PBKDF ベンチマークを回避します。cryptsetup(8) の man ページの--pbkdf-force-iterationsも併せて参照してください。このオプションは、--encryptedが指定されている場合に限り有効になり、--pbkdf-timeと相互に排他的になります。 -
--resize- 既存のパーティションのサイズを変更します。このオプションを使用する場合は、--size=オプションで目的のサイズ (MiB 単位) を、--onpart=オプションで目的のパーティションを指定します。
- 注記
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partコマンドは必須ではありませんが、キックスタートスクリプトにはpart、autopart、またはmountのいずれかを指定する必要があります。 - 何らかの理由でパーティションの設定ができなかった場合には、診断メッセージが仮想コンソール 3 に表示されます。
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--noformatおよび--onpartを使用しないと、作成されたパーティションはすべてインストールプロセスの一部としてフォーマット化されます。 sdX(または/dev/sdX) 形式では、デバイス名が再起動後に維持される保証がないため、一部のキックスタートコマンドの使用が複雑になる可能性があります。コマンドにデバイスノード名が必要な場合は、/dev/diskの項目を代わりに使用できます。以下に例を示します。part / --fstype=xfs --onpart=sda1上記のコマンドの代わりに、以下のいずれかを使用します。
part / --fstype=xfs --onpart=/dev/disk/by-path/pci-0000:00:05.0-scsi-0:0:0:0-part1 part / --fstype=xfs --onpart=/dev/disk/by-id/ata-ST3160815AS_6RA0C882-part1このアプローチを使用すると、コマンドは常に同じストレージデバイスをターゲットとします。これは、大規模なストレージ環境で特に役立ちます。システムで使用可能なデバイス名を調べるには、対話型インストール中に
ls -lR /dev/diskコマンドを使用できます。ストレージデバイスを一貫して参照するさまざまな方法の詳細は、永続的な命名属性 を参照してください。-
LUKS パスフレーズが分からなくなると、暗号化されたパーティションと、その上にあるデータには完全にアクセスできなくなります。分からなくなったパスフレーズを復元する方法はありません。ただし、
--escrowcertを使用して暗号パスフレーズを保存し、--backuppassphraseオプションを使用してバックアップの暗号化パスフレーズを作成できます。
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