第24章 リモートディスクレスシステムの設定
ネットワークブートサービス( system-config-netbootで提供)は、Red Hat Enterprise Linux 6 で利用できなくなりました。本リリースでは、system-config-netboot を使用せずにディスクレスシステムをデプロイできるようになりました。
PXE 経由でブートする基本的なリモートディスクレスシステムを設定するには、以下のパッケージが必要です。
tftp-server
xinetd
dhcp
syslinux
dracut-network
リモートディスクレスシステムを起動するには、tftp サービス (
tftp-server
が提供) および DHCP サービス (dhcp
が提供) の両方が必要です。tftp サービスは、PXE ローダーを介してネットワーク経由でカーネルイメージと initrd
を取得するために使用されます。
次のセクションでは、ネットワーク環境にリモートディスクレスシステムをデプロイするのに必要な手順の概要を説明します。
24.1. ディスクレスクライアントの tftp サービスの設定
tftp サービスはデフォルトで無効になっています。このネットワーク経由で PXE ブートを許可するには、
/etc/xinetd.d/tftp
の Disabled
オプションを no
に設定します。tftp を設定するには、以下の手順を実行します。
手順24.1 tftp を設定するには、以下を行います。
- tftp root ディレクトリー (chroot) は
/var/lib/tftpboot
にあります。/usr/share/syslinux/pxelinux.0
を、以下のように/var/lib/tftpboot/
にコピーします。cp /usr/share/syslinux/pxelinux.0 /var/lib/tftpboot/ - tftp の root ディレクトリーに
pxelinux.cfg
ディレクトリーを作成します。mkdir -p /var/lib/tftpboot/pxelinux.cfg/
tftp トラフィックを許可するようにファイアウォールルールを正しく設定する必要もあります。tftp は TCP ラッパー をサポートするため、
/etc/hosts.allow
を使用して tftp へのホストアクセスを設定できます。TCP ラッパーおよび /etc/hosts.allow
設定ファイルの設定に関する詳細は、『Red Hat Enterprise Linux 6 『セキュリティーガイド』を参照してください』。また、man hosts_access は、/etc/hosts.allow
に関する情報も提供します。
ディスクレスクライアントの tftp を設定した後に、DHCP、NFS、エクスポートしたファイルシステムを適宜設定します。その手順は、「ディスクレスクライアントの DHCP の設定」 および 「ディスクレスクライアントのエクスポートしたファイルシステムの設定」 を参照してください。