第39章 リンクループ動作の変更
本セクションでは、fibre チャンネルまたは iSCSI プロトコルのいずれかを使用するデバイスのリンク切れ動作を変更する方法を説明します。
39.1. ファイバーチャンネル
ドライバーがトランスポートの
dev_loss_tmo
コールバックを実装している場合は、トランスポートの問題が検出されるとリンクを経由したデバイスへのアクセス試行がブロックされます。デバイスがブロックされているかどうかを確認するには、以下のコマンドを実行します。
$ cat /sys/block/device/device/state
このコマンドは、デバイスがブロックされている場合は
blocked
を返します。デバイスが正常に動作している場合、このコマンドは通常 running
を返します。
手順39.1 リモートポートの状態の決定
- リモートポートの状態を確認するには、以下のコマンドを実行します。
$ cat /sys/class/fc_remote_port/rport-H:B:R/port_state
- このコマンドは、リモートポート(そのポートからアクセスしたデバイスとともに)がブロックされると
Blocked
を返します。リモートポートが正常に動作している場合、コマンドはOnline
を返します。 dev_loss_tmo
秒以内に問題が解決されない場合、rport およびデバイスはブロックされず、そのデバイスで実行されているすべての I/O(そのデバイスに送信された新しい I/O とともに)は失敗します。
手順39.2 dev_loss_tmo
の変更
dev_loss_tmo
の値を変更するには、必要な値の echo をファイルに送信します。たとえば、dev_loss_tmo
を 30 秒に設定するには、以下を実行します。$ echo 30 > /sys/class/fc_remote_port/rport-H:B:R/dev_loss_tmo
dev_loss_tmo
の詳細は、「ファイバーチャネル API」 を参照してください。
リンクまたはターゲットポートの損失が
dev_loss_tmo
を超えると、scsi_device
デバイスおよび sdN
デバイスが削除されます。ターゲットポートの SCSI ID バインディングが保存されます。ターゲットが返されると、SCSI アドレスおよび sdN
割り当てが変更される可能性があります。LUN 設定がターゲットポートの背後で変更された場合は、SCSI アドレスが変更されます。sdN
名は、LUN 検出プロセスのタイミングのバリエーションや、ストレージ内で LUN 設定の変更により変化する可能性があります。これらの割り当ては、28章永続的な命名 に記載されているように永続されません。永続的なデバイスの命名方法は、28章永続的な命名 セクションを参照してください。