17.6. RAID デバイスの詳細な作成
インストール完了後では作成できないアレイ上にオペレーティングシステムをインストールしたい場合があります。通常、
/boot
または root ファイルシステムのアレイは複雑な RAID デバイスに設定されます。このような場合は、Anaconda インストーラーで対応していないアレイオプションの使用が必要になる場合があります。これを回避するには、以下の手順を行います。
手順17.1 RAID デバイスの詳細な作成
- 通常どおりにインストールディスクを挿入します。
- 初回起動時に、レスキューモード で完全に起動すると、コマンドラインターミナルが表示されます。または ではなく、 を選択します。システムが
- このターミナルで parted を使用し、目的のハードドライブに RAID パーティションを作成します。次に mdadm を使用して、使用できるすべての設定およびオプションを使用して、このパーティションから RAID アレイを手動で作成します。詳細は、13章Partitions、man parted、および man mdadm を参照してください。
- アレイを作成したら、必要に応じてアレイにファイルシステムを作成することもできます。Red Hat Enterprise Linux 6 でサポートされるファイルシステムに関する基本的な技術情報は、「サポートされるファイルシステムの概要」 を参照してください。
- コンピューターを再起動して、今度は Anaconda によってシステム内のディスクが検索され、すでに存在している RAID デバイスが検出されます。か を選択し通常通りにインストールを行います。
- システムのディスクの使い方を求められたら、を選択して をクリックします。デバイス一覧に、既存の MD RAID デバイスが表示されます。
- RAID デバイスを選択し、Anaconda は、この既存の RAID デバイスにインストールを実行し、レスキューモード で作成したときに選択したカスタムオプションを保持します。をクリックしてそのマウントポイントと (必要に応じて) 使用するファイルシステムのタイプを設定し、 をクリックします。
注記
インストーラーの制限された レスキューモード には man ページは含まれません。man mdadm および man md の両方には、カスタムの RAID アレイ作成に役立つ情報が含まれています。回避策全体にわたって必要になる場合があります。このため、man ページが含まれるマシンにアクセスできるようにしておくか、そのページを開いて、レスキューモード で起動してからカスタムアレイを作成しておくと便利です。