第36章 複数の LUN またはポータルを使用した iSCSI ターゲットのスキャン
一部のデバイスモデル(例: EMC および Netapp)がある場合、1 つのターゲットに複数の論理ユニットまたはポータルが含まれる場合があります。この場合は、最初に sendtargets コマンドをホストに発行し、ターゲット上の新しいポータルを見つけます。次に、以下を使用して既存のセッションを再スキャンします。
# iscsiadm -m session --rescan
また、以下のようにセッションの SID 値を指定して、特定のセッションを再スキャンすることもできます。
# iscsiadm -m session -r SID --rescan[8]
デバイスが複数のターゲットに対応している場合は、ホストに sendtargets コマンドを実行し、各ターゲット の新しいポータルを見つける必要があります。次に、既存のセッションを再スキャンして、既存のセッションで新しい論理ユニットを検出します(つまり --rescan オプションを使用)。
重要
--targetname および -- portal の値の取得に使用される sendtargets コマンドは、
/var/lib/iscsi/nodes
データベースの内容を上書きします。次に、/etc/iscsi/iscsid.conf
の設定を使用して、このデータベースが再設定されます。ただし、セッションが現在ログインしており、使用中の場合にはこれは発生しません。
新規のターゲット/ポータルを安全に追加したり、古いターゲットを削除したりするには、- o new または -o delete オプションをそれぞれ使用します。たとえば、
/var/lib/iscsi/nodes
を上書きせずに新規ターゲット/ポータルを追加するには、以下のコマンドを使用します。
iscsiadm -m discovery -t st -p target_IP -o new
検出中にターゲットが表示されなかった
/var/lib/iscsi/nodes
エントリーを削除するには、以下を使用します。
iscsiadm -m discovery -t st -p target_IP -o delete
また、以下のように両方のタスクを同時に実行することもできます。
iscsiadm -m discovery -t st -p target_IP -o delete -o new
sendtargets コマンドは以下の出力を生成します。
ip:port,target_portal_group_tag proper_target_name
例36.1 sendtargets コマンドの出力
たとえば、単一のターゲット、論理ユニット、およびポータルを持ち、target_name として equallogic-iscsi1 を使用するデバイスの場合、出力は次のようになります。
10.16.41.155:3260,0 iqn.2001-05.com.equallogic:6-8a0900-ac3fe0101-63aff113e344a4a2-dl585-03-1
proper _target_name と ip:port、target_portal_group_tag は、「iSCSI イニシエーターの作成」 の同じ名前を持つ値と同じであることに注意してください。
この時点で、iSCSI デバイスを手動でスキャンするために必要な適切な --targetname および --portal の値が得られます。これには以下のコマンドを実行します。
# iscsiadm --mode node --targetname proper_target_name --portal ip:port,target_portal_group_tag \ --login [9]
例36.2 完全な iscsiadm コマンド
前述の例(suitable _target_name が equallogic-iscsi1)を使用すると、完全なコマンドは以下のようになります。
# iscsiadm --mode node --targetname \ iqn.2001-05.com.equallogic:6-8a0900-ac3fe0101-63aff113e344a4a2-dl585-03-1 \ --portal 10.16.41.155:3260,0 --login[9]
[8]
For information on how to retrieve a session's SID value, refer to 「iSCSI イニシエーターの作成」
. [9]
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