16.2.3. クォータの精度維持
ファイルシステムが正常にアンマウントされない場合(システムクラッシュなど)、quotacheck を実行する必要があります。ただし、システムがクラッシュしていないとしても、quotacheck は定期的に実行できます。quotacheck を定期的に実行する安全な方法には、以下が含まれます。
- 次回の再起動時に quotacheck を確実に実行する
- 注記この方法は、定期的に再起動する (ビジーな) 複数ユーザーシステムに最も適しています。root として、シェルスクリプトを
/etc/cron.daily/
または/etc/cron.weekly/
ディレクトリーに置くか、touch /forcequotacheck コマンドが含まれる crontab -e コマンドを使用してスケジュールします。このスクリプトは root ディレクトリーに空のforcequotacheck
ファイルを作成するため、起動時にシステムの init スクリプトがこれを検索します。このディレクトリーが検出されると、init スクリプトは quotacheck を実行します。その後、init スクリプトは/forcequotacheck
ファイルを削除します。このように、cron
でこのファイルが定期的に作成されるようにスケジュールすることにより、次回の再起動時に quotacheck を確実に実行することができます。cron の詳細は、man cron を参照してください。 - シングルユーザーモードで quotacheck を実行
- quotacheck を安全に実行する別の方法として、クオータファイルのデータ破損の可能性を回避するためにシングルユーザーモードでシステムを起動して、以下のコマンドを実行する方法があります。
# quotaoff -vaug /file_system
# quotacheck -vaug /file_system
# quotaon -vaug /file_system
- 実行中のシステムで quotacheck を実行
- 必要な場合には、いずれのユーザーもログインしておらず、チェックされているファイルシステムに開いているファイルがない状態のマシン上で quotacheck を実行することができます。quotacheck -vaug file_system というコマンドを実行します。このコマンドは、quotacheck が指定された file_system を読み取り専用に再マウントできない場合に失敗します。チェックの後には、ファイルシステムは読み込み/書き込みとして再マウントされることに注意してください。警告読み込み/書き込みでマウントされているライブのファイルシステム上での quotacheck の実行は、quota ファイルが破損する可能性があるため、推奨されません。
cron の設定に関する詳細は、man cron を参照してください。