10.3.2. NFS でのキャッシュの制限
ダイレクト I/O で共有ファイルシステムからファイルを開くと、自動的にキャッシュを回避します。これは、この種のアクセスがサーバーに直接行なわれる必要があるためです。
書き込みで共有ファイルシステムからファイルを開いても NFS のバージョン 2 およびバージョン 3 では動作しません。これらのバージョンのプロトコルは、クライアントが、別のクライアントからの同じファイルへの同時書き込みを検出するのに必要な整合性の管理に関する十分な情報を提供しません。
したがって、ダイレクト I/O または書き込みのいずれかに対して共有ファイルシステムからファイルを開くと、キャッシュされたファイルのコピーがフラッシュされます。ダイレクト I/O や書き込みのためにファイルが開かれなくなるまで、FS-Cache はファイルを再キャッシュしません。
さらに、FS-Cache の今回のリリースでは、通常の NFS ファイルのみをキャッシュします。FS-Cache はディレクトリー、シンボリックリンク、デバイスファイル、FIFO、ソケットを キャッシュしません。