39.2.2. replacement_timeout
replacement_timeout は、タイムアウトしたパス/セッションが自身を再確立するまで iSCSI レイヤーが待機してから、コマンドが失敗する時間を制御します。デフォルトの replacement_timeout 値は 120 秒です。
replacement_timeout を調整するには、
/etc/iscsi/iscsid.conf
を開き、以下の行を編集します。
node.session.timeo.replacement_timeout = [replacement_timeout]
/etc/multipath.conf
の 1 つの queue_if_no_path オプションは、iSCSI タイマーを直ちにマルチパスレイヤーに遅延させるように設定します( 「dm-multipathを使用した iSCSI 設定」を参照)。この設定により、I/O エラーがアプリケーションに伝搬されないようにします。これにより replacement_timeout を 15-20 秒に設定することができます。
下限の replacement_timeout を設定することで、I/O は新しいパスへすぐに送信され、(NOP-Out タイムアウトの場合) iSCSI レイヤーが失敗したパス/セッションの再確立を試行します。すべてのパスがタイムアウトになると、マルチパスおよびデバイスマッパーレイヤーは、
/etc/iscsi/iscsid.conf
ではなく、/etc/multipath.conf
の設定に基づいて内部 I/O をキューに入れます。
重要な影響
考慮事項がフェイルオーバーの速度またはセキュリティーであるかどうかに関わらず、replacement_timeout に推奨される値は他の要素によって異なります。これらの要因には、ネットワーク、ターゲット、およびシステムのワークロードが含まれます。そのため、ミッションクリティカルなシステムに適用する前に、新しい設定を replacements_timeout の新しい設定を徹底的にテストすることが推奨されます。