5.5. ACL が設定されているファイルシステムのアーカイブ作成
デフォルトでは、dump
コマンドによるバックアップ操作時に ACL が保存されます。tar
コマンドで、ファイルまたはファイルシステムのアーカイブを作成する場合は、--acls
オプションを付けて ACL を保存します。同様に、cp
コマンドで、ACL が設定されているファイルをコピーする場合は、--preserve=mode
オプションを付けて ACL もコピーされるようにします。さらに、cp
の -a
オプション (-dR --preserve=all
と同等) も、バックアップ時にタイムスタンプ、SELinux コンテキストなどの情報と一緒に ACL を保存します。dump
、tar
、または cp
の詳細は、それぞれの man
ページを参照してください。
star
ユーティリティーは、ファイルのアーカイブ生成に使用される点で tar
ユーティリティーと似ています。しかし、一部のオプションは異なります。最も一般的に使用されるオプションのリストは 表5.1「star
のコマンドラインオプション」 を参照してください。すべての利用可能なオプションは、man star
を参照してください。このユーティリティーを使用するには star
パッケージが必要になります。
オプション | 説明 |
---|---|
| アーカイブファイルを作成します。 |
|
ファイルを抽出しません。 |
| アーカイブ内のファイルを入れ替えます。パスとファイル名が同じファイルが置き換えられ、アーカイブファイルの末尾に書き込まれます。 |
| アーカイブファイルのコンテンツを表示します。 |
| アーカイブファイルを更新します。アーカイブにファイルが存在しない場合や、アーカイブ内にある同名のファイルよりも新しい場合は、そのファイルがアーカイブの末尾に書き込まれます。このオプションは、アーカイブがファイルか、バックスペース可能な非ブロックテープの場合にのみ機能します。 |
|
アーカイブからファイルを抽出します。 |
| 最も重要なオプションを表示します。 |
| 最も重要ではないオプションを表示します。 |
| アーカイブからファイルを抽出する際に、ファイル名から先頭のスラッシュを削除します。デフォルトでは、ファイルの抽出時に先頭のスラッシュが削除されます。 |
| 作成時または抽出時に、ファイルとディレクトリーに関連付けられているすべての ACL をアーカイブするか、復元します。 |