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12.3. OpenSSH クライアント

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クライアントマシンから OpenSSH サーバーに接続するには、openssh-clients パッケージがインストールされている必要があります (&MAJOROS; に新規パッケージをインストールする方法については 「パッケージのインストール」 を参照)。

12.3.1. ssh ユーティリティーの使用

ssh ユーティリティーを使用すると、リモートマシンにログインしてそのマシン上でコマンドを実行することできます。これは、rloginrsh および telnet プログラムに代わるセキュアな手段です。

telnet コマンドと同様に、以下のコマンドを使用してリモートマシンにログインします。

ssh hostname

たとえば、penguin.example.com という名前のリモートマシンにログインするには、シェルプロンプトで以下を入力します。

~]$ ssh penguin.example.com

これで、ローカルマシンで使用しているユーザー名でログインします。別のユーザー名を指定する場合には、以下の形式のコマンドを使用してください。

ssh username@hostname

たとえば、USER として penguin.example.com にログインするには、以下のように入力します。

~]$ ssh USER@penguin.example.com

初回接続時には、以下のようなメッセージが表示されます。

The authenticity of host 'penguin.example.com' can't be established.
ECDSA key fingerprint is SHA256:vuGKK9dsW34zrZzwjl5g+vOE6EZQvHRQ8zObKYO2mW4.
ECDSA key fingerprint is MD5:7e:15:c3:03:4d:e1:dd:ee:99:dc:3e:f4:b9:67:6b:62.
Are you sure you want to continue connecting (yes/no)?

このダイアログの質問に答える前に、常にフィンガープリントが正しいか確認してください。ユーザーは、鍵が正しいかサーバー管理者に尋ねることができます。これは、安全で事前に合意した方法で行う必要があります。サーバーのホスト鍵にユーザーがアクセスできる場合、フィンガープリントは以下のように ssh-keygen コマンドを使用することで確認できます。

~]# ssh-keygen -l -f /etc/ssh/ssh_host_ecdsa_key.pub
SHA256:vuGKK9dsW34zrZzwjl5g+vOE6EZQvHRQ8zObKYO2mW4
注記

以前のバージョンでデフォルトのフィンガープリントである MD5 鍵フィンガープリントを取得する場合は、ssh-keygen コマンドで -E md5 オプションを使用します。例:

~]# ssh-keygen -l -f /etc/ssh/ssh_host_ecdsa_key.pub -EM md5
MD5:7e:15:c3:03:4d:e1:dd:ee:99:dc:3e:f4:b9:67:6b:62

yes と入力して鍵を受け入れ、接続を確定します。サーバーが既知ホストのリストに追加されたことを知らせるメッセージと、パスワードの入力を求めるプロンプトが以下のように表示されます。

Warning: Permanently added 'penguin.example.com' (ECDSA) to the list of known hosts.
USER@penguin.example.com's password:
重要

SSH サーバーのホスト鍵が変更された場合、クライアントはサーバーのホスト鍵が ~/.ssh/known_hosts ファイルから削除されるまで接続を開始できないことをユーザーに知らせます。ただし、これを実行する前に、SSH サーバーのシステム管理者に連絡して、サーバーが被害を受けていないことを確認してください。

~/.ssh/known_hosts ファイルから鍵を削除するには、以下のようにコマンドを発行します。

~]# ssh-keygen -R penguin.example.com
# Host penguin.example.com found: line 15 type ECDSA
/home/USER/.ssh/known_hosts updated.
Original contents retained as /home/USER/.ssh/known_hosts.old

パスワードを入力すると、リモートマシン用のシェルプロンプトが表示されます。

別の方法として、シェルプロンプトにログインせずに、ssh プログラムを使用してリモートマシン上でコマンドを実行することができます。

ssh username@hostname command

たとえば、 / etc / redhat-release ファイルは、Red Hat Enterprise Linux のバージョンに関する情報を提供します。penguin.example.com でこのファイルの内容を表示するには、以下を入力します。

~]$ ssh USER@penguin.example.com cat /etc/redhat-release
USER@penguin.example.com's password:
Red Hat Enterprise Linux Server release 7.0 (Maipo)

正しいパスワードを入力すると、ユーザー名が表示され、ローカルのシェルプロンプトに戻ります。

12.3.2. scp ユーティリティーの使用

scp を使用すると、暗号化されたセキュアな接続でマシン間のファイル転送を行うことができます。設計に関しては、rcp と非常に似ています。

ローカルファイルをリモートシステムへ転送するには、以下の形式でコマンドを使用します。

scp localfile username@hostname:remotefile

たとえば、taglist.vimpenguin.example.com という名前のリモートマシンに転送したい場合は、シェルプロンプトで以下のように入力します。

~]$ scp taglist.vim USER@penguin.example.com:.vim/plugin/taglist.vim
USER@penguin.example.com's password:
taglist.vim                  100% 144KB 144.5KB/s  00:00

一度に複数のファイルを指定することも可能です。.vim/plugin/ の内容を penguin.example.com のリモートマシン上の同じディレクトリーに転送するには、以下のコマンドを入力します。

~]$ scp .vim/plugin/* USER@penguin.example.com:.vim/plugin/
USER@penguin.example.com's password:
closetag.vim                 100%  13KB 12.6KB/s  00:00
snippetsEmu.vim                100%  33KB 33.1KB/s  00:00
taglist.vim                  100% 144KB 144.5KB/s  00:00

リモートファイルをローカルシステムへ転送するには、以下の構文を使用します。

scp username@hostname:remotefile localfile

たとえば .vimrc 設定ファイルをリモートマシンからダウンロードするには、以下のように入力します。

~]$ scp USER@penguin.example.com:.vimrc .vimrc
USER@penguin.example.com's password:
.vimrc                    100% 2233   2.2KB/s  00:00

12.3.3. sftp ユーティリティーの使用

sftp ユーティリティーを使用すると、セキュアでインタラクティブな FTP セッションを開始することができます。その設計では、ftp と似ていますが、暗号化された接続を使用します。

リモートシステムに接続するには、以下の形式でコマンドを使用します。

sftp username@hostname

たとえば penguin.example.com という名前のリモートマシンに USER というユーザー名でログインするには、以下のように入力します。

~]$ sftp USER@penguin.example.com
USER@penguin.example.com's password:
Connected to penguin.example.com.
sftp>

正しいパスワードを入力すると、プロンプトが表示されます。sftp ユーティリティーは、ftp で使用されるコマンドセットと同様のものを使用します (表12.3「利用可能な sftp コマンドの抜粋」 を参照)。

表12.3 利用可能な sftp コマンドの抜粋
コマンド詳細

ls [directory]

リモート directory の内容をリスト表示します。指定がない場合は、デフォルトで現在の作業ディレクトリーが使用されます。

cd directory

リモートの作業ディレクトリーを directory に変更します。

mkdir ディレクトリー

リモートの directory を作成します。

rmdir path

リモートの directory を削除します。

put localfile [remotefile]

localfile をリモートマシンに転送します。

get remotefile [localfile]

remotefile をリモートマシンから転送します。

利用可能なコマンドの詳細リストは、 sftp(1) の man ページを参照してください。

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