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5.2. アクセス ACL の設定

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ACL には、アクセス ACLデフォルト ACL と 2 つのタイプがあります。アクセス ACL は、特定のファイルまたはディレクトリーに対するアクセス制御リストです。デフォルト ACL は、ディレクトリーにのみ適用されます。ディレクトリー内のファイルにアクセス ACL が設定されていない場合は、そのディレクトリーにデフォルト ACL のルールが適用されます。デフォルト ACL は任意です。

ACL は以下のように設定できます。

  1. 各ユーザー
  2. 各グループ
  3. 実効権マスクを使用して
  4. ファイルのユーザーグループに属さないユーザーに対して

setfacl ユーティリティーは、ファイルとディレクトリー用の ACL を設定します。-m オプションを使用すると、ファイルまたはディレクトリーの ACL を追加または修正できます。

# setfacl -m rules files

ルール (rules) は、以下の形式で指定する必要があります。複数のルールをコンマで区切って同じコマンドに指定することもできます。

u:uid:perms
ユーザーにアクセス ACL を設定します。ユーザー名または UID を指定できます。システムで有効な任意のユーザーを指定できます。
g:gid:perms
グループにアクセス ACL を設定します。グループ名または GID を指定できます。システムで有効な任意のグループを指定できます。
m:perms
実効権マスクを設定します。このマスクは、所有グループの全権限と、ユーザーおよびグループの全エントリーを結合したものです。
o:perms
ファイルのグループに属さないユーザーにアクセス ACL を設定します。

権限 (perms) は、読み取り、書き込み、および実行を表す rw、および x の文字の組み合わせで表示されます。

ファイルまたはディレクトリーにすでに ACL が設定されている状態で、setfacl コマンドを使用した場合は、設定するルールが既存の ACL に追加されるか、既存のルールが修正されます。

例5.1 読み取りと書き込みの権限付与

たとえば、ユーザー andrius に読み取りと書き込みの権限を付与するには以下を実行します。

# setfacl -m u:andrius:rw /project/somefile

ユーザー、グループ、またはその他のユーザーからすべての権限を削除するには、-x オプションにいずれの権限も指定せずにコマンドを実行します。

# setfacl -x rules files

例5.2 すべての権限の削除

たとえば、UID 500 のユーザーからすべての権限を削除するには以下を実行します。

# setfacl -x u:500 /project/somefile
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