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21.7. Net-SNMP を使用したパフォーマンスのモニタリング

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Red Hat Enterprise Linux 7 には、柔軟かつ拡張可能な SNMP (simple network management protocol: シンプルネットワークマネージメントプロトコル) エージェントを含む Net-SNMP ソフトウェアスイートが含まれています。このエージェントと関連ユーティリティーを使用すると、多くのシステムからのパフォーマンスデータを SNMP プロトコルによるポーリングに対応する各種ツールに提供することができます。

このセクションでは、ネットワーク上でパフォーマンスデータを安全に提供するための Net-SNMP エージェントの設定方法、SNMP プロトコルを使用したデータの取得方法、カスタムのパフォーマンスメトリックを提供するための SNMP エージェントの拡張方法について説明します。

21.7.1. Net-SNMP のインストール

Net-SNMP ソフトウェアスイートは、Red Hat Enterprise Linux ソフトウェアディストリビューションの RPM パッケージのセットとして利用可能です。表21.2「利用可能な Net-SNMP パッケージ」 は、各パッケージと内容を要約したものです。

表21.2 利用可能な Net-SNMP パッケージ
パッケージ提供する項目

net-snmp

SNMP Agent Daemon とドキュメント。このパッケージは、パフォーマンスデータをエクスポートするために必要です。

net-snmp-libs

netsnmp ライブラリーと、同梱の MIB (Management Information Base: 管理情報ベース)。このパッケージは、パフォーマンスデータをエクスポートするために必要です。

net-snmp-utils

snmpgetsnmpwalk などの SNMP クライアント。このパッケージは、SNMP によりシステムのパフォーマンスデータをクエリーするために必要です。

net-snmp-perl

mib2c ユーティリティーおよび NetSNMP Perl モジュールこのパッケージは Optional チャンネルにより提供されることに注意してください。Red Hat 追加チャンネルの詳細については、「Optional および Supplementary リポジトリーの追加」 を参照してください。

net-snmp-python

Python 向け SNMP クライアントライブラリー。このパッケージは Optional チャンネルにより提供されることに注意してください。Red Hat 追加チャンネルの詳細については、「Optional および Supplementary リポジトリーの追加」 を参照してください。

これらのパッケージをインストールするには、以下の形式で yum コマンドを使用します。

yum install package…

たとえば、本セクションで使用される SNMP Agent Daemon および SNMP クライアントをインストールするには、root としてシェルプロンプトで以下を入力します。

~]# yum install net-snmp net-snmp-libs net-snmp-utils

Red Hat Enterprise Linux に新しいパッケージをインストールする方法の詳細は、「パッケージのインストール」 を参照してください。

21.7.2. Net-SNMP Daemon の実行

net-snmp パッケージには、SNMP Agent Daemon である snmpd が含まれています。本セクションでは、snmpd サービスを起動、停止、再起動する方法を説明します。Red Hat Enterprise Linux 7 でのシステムサービスの管理の詳細については、10章systemd によるサービス管理 を参照してください。

21.7.2.1. サービスの起動

現行のセッションで snmpd サービスを実行するには、シェルプロンプトで root として以下を入力します。

systemctl start snmpd.service

起動時にサービスが自動的に起動するよう設定するには、以下のコマンドを使用します。

systemctl enable snmpd.service

21.7.2.2. サービスの停止

実行中の snmpd サービスを停止するには、シェルプロンプトで root として以下を入力します。

systemctl stop snmpd.service

ブート時のサービスの起動を無効にするには、以下のコマンドを使用します。

systemctl disable snmpd.service

21.7.2.3. サービスの再起動

実行中の snmpd サービスを再起動するには、シェルプロンプトで以下を入力します。

systemctl restart snmpd.service

このコマンドで、サービスの停止と再起動が連続して行われます。サービスを停止せずに設定の再読み込みだけを行いたい場合は、代わりに以下のコマンドを実行します。

systemctl reload snmpd.service

これにより、実行中の snmpd サービスが設定を再読み込みします。

21.7.3. Net-SNMP の設定

Net-SNMP エージェントデーモン設定を変更するには、/etc/snmp/snmpd.conf 設定ファイルを編集します。Red Hat Enterprise Linux 7 に備わっているデフォルトの snmpd.conf ファイルには、多くのコメントが含まれているため、エージェント設定の際の適切なスタート地点となります。

本セクションでは、システム情報と認証の設定という 2 つの一般的なタスクにフォーカスしています。利用可能な設定ディレクティブの詳細については、snmpd.conf(5) の man ページを参照してください。また、net-snmp パッケージには snmpconf と呼ばれるユーティリティーがあり、これを使用して有効なエージェント設定を対話形式で作成できます。

本セクションで説明されている snmpwalk ユーティリティーを使用するには、net-snmp-utils パッケージがインストールされている必要がある点に注意してください。

注記

設定ファイルの変更を反映させるには、root として以下のコマンドを実行し、snmpd サービスに設定の再読み取りを強制します。

systemctl reload snmpd.service

21.7.3.1. システム情報の設定

Net-SNMP は、system ツリー経由で基本的なシステム情報を提供します。たとえば、次の snmpwalk コマンドはデフォルトのエージェント設定を持つ system ツリーを示しています。

~]# snmpwalk -v2c -c public localhost system
SNMPv2-MIB::sysDescr.0 = STRING: Linux localhost.localdomain 3.10.0-123.el7.x86_64 #1 SMP Mon May 5 11:16:57 EDT 2014 x86_64
SNMPv2-MIB::sysObjectID.0 = OID: NET-SNMP-MIB::netSnmpAgentOIDs.10
DISMAN-EVENT-MIB::sysUpTimeInstance = Timeticks: (464) 0:00:04.64
SNMPv2-MIB::sysContact.0 = STRING: Root <root@localhost> (configure /etc/snmp/snmp.local.conf)
[output truncated]

デフォルトでは、sysName オブジェクトはホスト名に設定されています。sysLocation および sysContact オブジェクトは、syslocation ディレクティブおよび syscontact ディレクティブの値を変更することで、/etc/snmp/snmpd.conf ファイルで設定できます。以下に例を示します。

syslocation Datacenter, Row 4, Rack 3
syscontact UNIX Admin <admin@example.com>

設定ファイルに変更を加えた後は、再度 snmpwalk コマンドを実行し、設定を再読み込みしてテストします。

~]# systemctl reload snmp.service
~]# snmpwalk -v2c -c public localhost system
SNMPv2-MIB::sysDescr.0 = STRING: Linux localhost.localdomain 3.10.0-123.el7.x86_64 #1 SMP Mon May 5 11:16:57 EDT 2014 x86_64
SNMPv2-MIB::sysObjectID.0 = OID: NET-SNMP-MIB::netSnmpAgentOIDs.10
DISMAN-EVENT-MIB::sysUpTimeInstance = Timeticks: (35424) 0:05:54.24
SNMPv2-MIB::sysContact.0 = STRING: UNIX Admin <admin@example.com>
SNMPv2-MIB::sysName.0 = STRING: localhost.localdomain
SNMPv2-MIB::sysLocation.0 = STRING: Datacenter, Row 4, Rack 3
[output truncated]

21.7.3.2. 認証の設定

Net-SNMP Agent Daemon は SNMP プロトコルの 3 つの全バージョンに対応します。最初の 2 つのバージョン (1 と 2c) は、コミュニティー文字列 を使用した簡易認証を提供します。この文字列は、エージェントとクライアントのユーティリティー間で共有される秘密です。この文字列は、ネットワーク上でクリアテキストで渡されますが、安全であるとはみなされません。SNMP プロトコルのバージョン 3 は、各種プロトコルを使用したユーザー認証とメッセージの暗号化に対応しています。また Net-SNMP エージェントは、SSH によるトンネリング、および X.509 証明書を用いた TLS 認証にも対応しています。

SNMP Version 2c Community の設定

SNMP version 2c community を設定するには、/etc/snmp/snmpd.conf 設定ファイルの rocommunity または rwcommunity ディレクティブを使用します。ディレクティブの形式は、以下のとおりです。

directive community source OID

ここでの community は使用するコミュニティー文字列、source は IP アドレスまたはサブネット、OID はアクセスを提供する SNMP ツリーです。たとえば、次のディレクティブは、ローカルマシン上でコミュニティー文字列 redhat を使用するクライアントに system ツリーへの読み取り専用のアクセスを与えます。

rocommunity redhat 127.0.0.1 .1.3.6.1.2.1.1

設定をテストするには、-v-c オプションを指定して、snmpwalk コマンドを使用します。

~]# snmpwalk -v2c -c redhat localhost system
SNMPv2-MIB::sysDescr.0 = STRING: Linux localhost.localdomain 3.10.0-123.el7.x86_64 #1 SMP Mon May 5 11:16:57 EDT 2014 x86_64
SNMPv2-MIB::sysObjectID.0 = OID: NET-SNMP-MIB::netSnmpAgentOIDs.10
DISMAN-EVENT-MIB::sysUpTimeInstance = Timeticks: (101376) 0:16:53.76
SNMPv2-MIB::sysContact.0 = STRING: UNIX Admin <admin@example.com>
SNMPv2-MIB::sysName.0 = STRING: localhost.localdomain
SNMPv2-MIB::sysLocation.0 = STRING: Datacenter, Row 4, Rack 3
[output truncated]
SNMP Version 3 User の設定

SNMP version 3 user を設定するには、net-snmp-create-v3-user コマンドを使用します。このコマンドは、/var/lib/net-snmp/snmpd.conf および /etc/snmp/snmpd.conf ファイルへエントリーを追加し、ユーザーを作成してそのユーザーにアクセスを付与します。net-snmp-create-v3-user コマンドは、エージェントが実行中でない時にのみ実行可能な点に注意してください。以下の例では redhatsnmp というパスワードを持つ admin ユーザーを作成します。

~]# systemctl stop snmpd.service
~]# net-snmp-create-v3-user
Enter a SNMPv3 user name to create:
admin
Enter authentication pass-phrase:
redhatsnmp
Enter encryption pass-phrase:
 [press return to reuse the authentication pass-phrase]

adding the following line to /var/lib/net-snmp/snmpd.conf:
  createUser admin MD5 "redhatsnmp" DES
adding the following line to /etc/snmp/snmpd.conf:
  rwuser admin
~]# systemctl start snmpd.service

net-snmp-create-v3-user/etc/snmp/snmpd.conf に追加される rwuser ディレクティブ (-ro コマンドオプションを指定する場合は rouser) には、rwcommunity および rocommunity ディレクティブに類似した形式があります。

directive user noauth|auth|priv OID

ここでの user はユーザー名で、OID はアクセスを提供する SNMP ツリーです。デフォルトでは、Net-SNMP Agent Daemon は認証済み要求のみを許可します (auth オプション)。noauth オプションを使用すると、認証されていないリクエストを許可でき、priv オプションは暗号化の使用を強制します。authpriv オプションを使用すると、要求の認証、応答の暗号化が必要であると指定します。

たとえば、以下の行では、ユーザー admin にツリー全体への読み取りと書き込みのアクセスを付与します。

rwuser admin authpriv .1

設定をテストするには、使用しているユーザーのホームディレクトリー内に .snmp/ ディレクトリーを作成して、そのディレクトリーに次の行を含む snmp.conf と呼ばれる設定ファイルを作成します (~/.snmp/snmp.conf):

defVersion 3
defSecurityLevel authPriv
defSecurityName admin
defPassphrase redhatsnmp

これで、エージェントをクエリーする場合、snmpwalk コマンドはこれらの認証設定を使用するようになります。

~]$ snmpwalk -v3 localhost system
SNMPv2-MIB::sysDescr.0 = STRING: Linux localhost.localdomain 3.10.0-123.el7.x86_64 #1 SMP Mon May 5 11:16:57 EDT 2014 x86_64
[output truncated]

21.7.4. SNMP によるパフォーマンスデータの取得

Red Hat Enterprise Linux の Net-SNMP Agent は、SNMP プロトコルによりパフォーマンスの各種情報を提供します。さらにエージェントは、システム上のインストールされた RPM パッケージのリスト、システム上で現在実行中のプロセスリスト、またはシステムのネットワーク設定をクエリーすることもできます。

本セクションでは、SNMP による利用可能なパフォーマンスチューニングに関連する OID の概要について説明します。ここでは、net-snmp-utils パッケージがインストールされ、「認証の設定」 の記載通りに、ユーザーは SNMP ツリーへのアクセスが許可されていることを前提としています。

21.7.4.1. ハードウェアの設定

Net-SNMP に含まれる Host Resources MIB は、ホストの現在のハードウェアおよびソフトウェア設定に関する情報をクライアントユーティリティーに表示します。表21.3「利用可能な OID」 は、その MIB で利用可能なさまざまな OID の概要を示します。

表21.3 利用可能な OID
OID詳細

HOST-RESOURCES-MIB::hrSystem

アップタイム、ユーザー数、実行中のプロセス数などのシステム情報全般が含まれています。

HOST-RESOURCES-MIB::hrStorage

メモリーおよびファイルシステムの使用に関するデータが含まれています。

HOST-RESOURCES-MIB::hrDevices

すべてのプロセッサー、ネットワークデバイス、ファイルシステムのリストが含まれています。

HOST-RESOURCES-MIB::hrSWRun

実行中の全プロセスリストが含まれています。

HOST-RESOURCES-MIB::hrSWRunPerf

HOST-RESOURCES-MIB::hrSWRun からのプロセステーブル上のメモリーと CPU 統計が含まれています。

HOST-RESOURCES-MIB::hrSWInstalled

RPM データベースのリストが含まれています。

入手可能な情報の概要を取得するために使用できる Host Resources MIB には、多くの SNMP テーブルがあります。次の例は、HOST-RESOURCES-MIB::hrFSTable を表示しています。

~]$ snmptable -Cb localhost HOST-RESOURCES-MIB::hrFSTable
SNMP table: HOST-RESOURCES-MIB::hrFSTable

 Index MountPoint RemoteMountPoint                Type
  Access Bootable StorageIndex LastFullBackupDate LastPartialBackupDate
   1    "/"        "" HOST-RESOURCES-TYPES::hrFSLinuxExt2
 readWrite   true      31   0-1-1,0:0:0.0     0-1-1,0:0:0.0
   5 "/dev/shm"        ""   HOST-RESOURCES-TYPES::hrFSOther
 readWrite  false      35   0-1-1,0:0:0.0     0-1-1,0:0:0.0
   6  "/boot"        "" HOST-RESOURCES-TYPES::hrFSLinuxExt2
 readWrite  false      36   0-1-1,0:0:0.0     0-1-1,0:0:0.0

HOST-RESOURCES-MIB の詳細については、/usr/share/snmp/mibs/HOST-RESOURCES-MIB.txt ファイルを参照してください。

21.7.4.2. CPU およびメモリー情報

大半のシステムのパフォーマンスデータは UCD SNMP MIB にあります。systemStats OID は、プロセッサー使用率に関する多くのカウンターを提供します。

~]$ snmpwalk localhost UCD-SNMP-MIB::systemStats
UCD-SNMP-MIB::ssIndex.0 = INTEGER: 1
UCD-SNMP-MIB::ssErrorName.0 = STRING: systemStats
UCD-SNMP-MIB::ssSwapIn.0 = INTEGER: 0 kB
UCD-SNMP-MIB::ssSwapOut.0 = INTEGER: 0 kB
UCD-SNMP-MIB::ssIOSent.0 = INTEGER: 0 blocks/s
UCD-SNMP-MIB::ssIOReceive.0 = INTEGER: 0 blocks/s
UCD-SNMP-MIB::ssSysInterrupts.0 = INTEGER: 29 interrupts/s
UCD-SNMP-MIB::ssSysContext.0 = INTEGER: 18 switches/s
UCD-SNMP-MIB::ssCpuUser.0 = INTEGER: 0
UCD-SNMP-MIB::ssCpuSystem.0 = INTEGER: 0
UCD-SNMP-MIB::ssCpuIdle.0 = INTEGER: 99
UCD-SNMP-MIB::ssCpuRawUser.0 = Counter32: 2278
UCD-SNMP-MIB::ssCpuRawNice.0 = Counter32: 1395
UCD-SNMP-MIB::ssCpuRawSystem.0 = Counter32: 6826
UCD-SNMP-MIB::ssCpuRawIdle.0 = Counter32: 3383736
UCD-SNMP-MIB::ssCpuRawWait.0 = Counter32: 7629
UCD-SNMP-MIB::ssCpuRawKernel.0 = Counter32: 0
UCD-SNMP-MIB::ssCpuRawInterrupt.0 = Counter32: 434
UCD-SNMP-MIB::ssIORawSent.0 = Counter32: 266770
UCD-SNMP-MIB::ssIORawReceived.0 = Counter32: 427302
UCD-SNMP-MIB::ssRawInterrupts.0 = Counter32: 743442
UCD-SNMP-MIB::ssRawContexts.0 = Counter32: 718557
UCD-SNMP-MIB::ssCpuRawSoftIRQ.0 = Counter32: 128
UCD-SNMP-MIB::ssRawSwapIn.0 = Counter32: 0
UCD-SNMP-MIB::ssRawSwapOut.0 = Counter32: 0

特に、ssCpuRawUserssCpuRawSystemssCpuRawWaitssCpuRawIdle OID は、システムがカーネルスペース、ユーザー空間、または I/O でプロセッサー時間の大半を要しているかどうかを判断するのに役に立つカウンターを提供します。ssRawSwapIn および ssRawSwapOut は、システムがメモリー消費から不足しているかどうかを判断する際に役立ちます。

さらなるメモリー情報は、free コマンドと類似するデータを提供する UCD-SNMP-MIB::memory OID で入手できます。

~]$ snmpwalk localhost UCD-SNMP-MIB::memory
UCD-SNMP-MIB::memIndex.0 = INTEGER: 0
UCD-SNMP-MIB::memErrorName.0 = STRING: swap
UCD-SNMP-MIB::memTotalSwap.0 = INTEGER: 1023992 kB
UCD-SNMP-MIB::memAvailSwap.0 = INTEGER: 1023992 kB
UCD-SNMP-MIB::memTotalReal.0 = INTEGER: 1021588 kB
UCD-SNMP-MIB::memAvailReal.0 = INTEGER: 634260 kB
UCD-SNMP-MIB::memTotalFree.0 = INTEGER: 1658252 kB
UCD-SNMP-MIB::memMinimumSwap.0 = INTEGER: 16000 kB
UCD-SNMP-MIB::memBuffer.0 = INTEGER: 30760 kB
UCD-SNMP-MIB::memCached.0 = INTEGER: 216200 kB
UCD-SNMP-MIB::memSwapError.0 = INTEGER: noError(0)
UCD-SNMP-MIB::memSwapErrorMsg.0 = STRING:

負荷平均は、UCD SNMP MIB でも入手可能です。SNMP テーブル UCD-SNMP-MIB::laTable には、1 分、5 分、15 分の負荷平均を示したリストがあります。

~]$ snmptable localhost UCD-SNMP-MIB::laTable
SNMP table: UCD-SNMP-MIB::laTable

 laIndex laNames laLoad laConfig laLoadInt laLoadFloat laErrorFlag laErrMessage
    1 Load-1  0.00  12.00     0  0.000000   noError
    2 Load-5  0.00  12.00     0  0.000000   noError
    3 Load-15  0.00  12.00     0  0.000000   noError

21.7.4.3. ファイルシステムとディスク情報

Host Resources MIB は、ファイルシステムのサイズと使用量についての情報を表示します。HOST-RESOURCES-MIB::hrStorageTable テーブルには、各ファイルシステム (および各メモリープール) のエントリーがあります。

~]$ snmptable -Cb localhost HOST-RESOURCES-MIB::hrStorageTable
SNMP table: HOST-RESOURCES-MIB::hrStorageTable

 Index                     Type      Descr
AllocationUnits  Size  Used AllocationFailures
   1      HOST-RESOURCES-TYPES::hrStorageRam Physical memory
1024 Bytes 1021588 388064         ?
   3 HOST-RESOURCES-TYPES::hrStorageVirtualMemory Virtual memory
1024 Bytes 2045580 388064         ?
   6     HOST-RESOURCES-TYPES::hrStorageOther Memory buffers
1024 Bytes 1021588 31048         ?
   7     HOST-RESOURCES-TYPES::hrStorageOther  Cached memory
1024 Bytes 216604 216604         ?
  10 HOST-RESOURCES-TYPES::hrStorageVirtualMemory   Swap space
1024 Bytes 1023992   0         ?
  31   HOST-RESOURCES-TYPES::hrStorageFixedDisk        /
4096 Bytes 2277614 250391         ?
  35   HOST-RESOURCES-TYPES::hrStorageFixedDisk    /dev/shm
4096 Bytes 127698   0         ?
  36   HOST-RESOURCES-TYPES::hrStorageFixedDisk      /boot
1024 Bytes 198337 26694         ?

HOST-RESOURCES-MIB::hrStorageSize および HOST-RESOURCES-MIB::hrStorageUsed の OID を使用すると、それぞれマウントされたファイルシステムの残存容量を算出することができます。

I/O データは UCD-SNMP-MIB::systemStats (ssIORawSent.0ssIORawRecieved.0) および UCD-DISKIO-MIB::diskIOTable の両方で利用可能です。後者は、前者と比べてより粒度の細かいデータを提供します。このテーブルには、diskIONReadX および diskIONWrittenX の OID があり、システムブートから問題のブロックデバイスに対し読み取りおよび書き込みを実行したバイト数のカウンターを提供します。

~]$ snmptable -Cb localhost UCD-DISKIO-MIB::diskIOTable
SNMP table: UCD-DISKIO-MIB::diskIOTable

 Index Device   NRead NWritten Reads Writes LA1 LA5 LA15  NReadX NWrittenX
...
  25  sda 216886272 139109376 16409  4894  ?  ?  ? 216886272 139109376
  26  sda1  2455552   5120  613   2  ?  ?  ?  2455552   5120
  27  sda2  1486848     0  332   0  ?  ?  ?  1486848     0
  28  sda3 212321280 139104256 15312  4871  ?  ?  ? 212321280 139104256

21.7.4.4. ネットワーク情報

Interfaces MIB はネットワークデバイスの情報を提供します。IF-MIB::ifTable は、SNMP テーブルにシステム上の各インターフェイスのエントリー、インターフェイスの設定、インターフェイス用の各種パケットカウンターを提供します。以下の例は、2 つの物理ネットワークインターフェイスを持つシステム上の ifTable の最初の数コラムを示しています。

~]$ snmptable -Cb localhost IF-MIB::ifTable
SNMP table: IF-MIB::ifTable

 Index Descr       Type  Mtu  Speed   PhysAddress AdminStatus
   1  lo softwareLoopback 16436 10000000              up
   2 eth0  ethernetCsmacd 1500    0 52:54:0:c7:69:58     up
   3 eth1  ethernetCsmacd 1500    0 52:54:0:a7:a3:24    down

ネットワークトラフィックは、IF-MIB::ifOutOctets および IF-MIB::ifInOctets の OID にあります。以下の SNMP クエリーは、このシステム上の各インターフェイスに対するネットワークトラフィックを取得します。

~]$ snmpwalk localhost IF-MIB::ifDescr
IF-MIB::ifDescr.1 = STRING: lo
IF-MIB::ifDescr.2 = STRING: eth0
IF-MIB::ifDescr.3 = STRING: eth1
~]$ snmpwalk localhost IF-MIB::ifOutOctets
IF-MIB::ifOutOctets.1 = Counter32: 10060699
IF-MIB::ifOutOctets.2 = Counter32: 650
IF-MIB::ifOutOctets.3 = Counter32: 0
~]$ snmpwalk localhost IF-MIB::ifInOctets
IF-MIB::ifInOctets.1 = Counter32: 10060699
IF-MIB::ifInOctets.2 = Counter32: 78650
IF-MIB::ifInOctets.3 = Counter32: 0

21.7.5. Net-SNMP の拡張

Net-SNMP Agent は、raw システムメトリックに加えてアプリケーションメトリックを提供するために拡張することができます。これにより、パフォーマンス問題のトラブルシューティングだけでなく容量計画も行うことができます。たとえば、試験中に電子メールシステムの 5 分の負荷平均が 15 であったことを把握しておくことは役に立つかもしれませんが、毎秒 80,000 メッセージの処理中に電子メールシステムの負荷平均が 15 であることを知っておく方がはるかに役立ちます。アプリケーションメトリックがシステムメトリックと同じインターフェイスで使用可能な場合、システムパフォーマンスの様々な負荷状況の影響も視覚化することができます (たとえば 10,000 メッセージが追加されると、負荷平均は 100,000 まで直線的に増加します)。

Red Hat Enterprise Linux に同梱されているアプリケーションの多くは、Net-SNMP Agent を拡張して、SNMP によるアプリケーションメトリックを提供します。カスタムアプリケーション用にエージェントを拡張する方法もいくつかあります。本セクションでは、Optional チャンネルのシェルスクリプトと Perl プラグインを使用したエージェントの拡張方法について説明します。本セクションでは、net-snmp-utils および net-snmp-perl パッケージがインストールされ、「認証の設定」 で説明されているようにユーザーに SNMP ツリーへのアクセスが許可されていることを前提としています。

21.7.5.1. シェルスクリプトによる Net-SNMP の拡張

Net-SNMP Agent は、任意のシェルスクリプトをクエリーするために使用可能な拡張 MIB (NET-SNMP-EXTEND-MIB) を提供します。実行するシェルスクリプトを指定するには、/etc/snmp/snmpd.conf ファイルの extend ディレクティブを使用します。定義されると、Agent は SNMP により終了コードとコマンドの出力を提供します。以下の例では、プロセステーブルの httpd プロセスの数を決定するスクリプトを使用してこの仕組みを説明しています。

注記

Net-SNMP エージェントでは、proc ディレクティブでプロセステーブルをチェックする組み込みメカニズムも利用できます。詳細は snmpd.conf(5) の man ページを参照してください。

以下のシェルスクリプトの終了コードは、任意の時点におけるシステム上での実行中の httpd プロセス数です。

#!/bin/sh

NUMPIDS=pgrep httpd | wc -l

exit $NUMPIDS

SNMP 経由でこのスクリプトを利用できるようにするには、スクリプトをシステムパス上の場所にコピーし、実行可能なビットを設定して、/etc/snmp/snmpd.conf ファイルに extend ディレクティブを追加します。extend ディレクティブの形式は次のとおりです。

extend name prog args

ここでの name は拡張するための識別文字列、prog は実行するプログラム、args はプログラムに渡す引数です。たとえば、上記のシェルスクリプトが /usr/local/bin/check_apache.sh にコピーされた場合、以下のディレクティブは SNMP ツリーにスクリプトを追加します。

extend httpd_pids /bin/sh /usr/local/bin/check_apache.sh

スクリプトは NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendObjects でクエリーできます。

~]$ snmpwalk localhost NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendObjects
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendNumEntries.0 = INTEGER: 1
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendCommand."httpd_pids" = STRING: /bin/sh
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendArgs."httpd_pids" = STRING: /usr/local/bin/check_apache.sh
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendInput."httpd_pids" = STRING:
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendCacheTime."httpd_pids" = INTEGER: 5
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendExecType."httpd_pids" = INTEGER: exec(1)
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendRunType."httpd_pids" = INTEGER: run-on-read(1)
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendStorage."httpd_pids" = INTEGER: permanent(4)
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendStatus."httpd_pids" = INTEGER: active(1)
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendOutput1Line."httpd_pids" = STRING:
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendOutputFull."httpd_pids" = STRING:
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendOutNumLines."httpd_pids" = INTEGER: 1
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendResult."httpd_pids" = INTEGER: 8
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendOutLine."httpd_pids".1 = STRING:

注意する点は、終了コード (この例では 8) は INTEGER (整数) タイプとして、出力は STRING (文字列) タイプとして、示されていることです。複数のメトリックを整数として公開するには、extend ディレクティブを使用してスクリプトに異なる引数を指定します。例えば、以下のシェルスクリプトを使用すると、任意の文字列に一致するプロセスの数を見つけ出すことができ、プロセスの数を示すテキスト文字列も出力します。

#!/bin/sh

PATTERN=$1
NUMPIDS=pgrep $PATTERN | wc -l

echo "There are $NUMPIDS $PATTERN processes."
exit $NUMPIDS

次の /etc/snmp/snmpd.conf ディレクティブは、上記のスクリプトが /usr/local/bin/check_proc.sh にコピーされる時に httpd PID の数と併せて snmpd PID の数を与えます。

extend httpd_pids /bin/sh /usr/local/bin/check_proc.sh httpd
extend snmpd_pids /bin/sh /usr/local/bin/check_proc.sh snmpd

以下の例は、nsExtendObjects OID の snmpwalk の出力を示しています。

~]$ snmpwalk localhost NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendObjects
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendNumEntries.0 = INTEGER: 2
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendCommand."httpd_pids" = STRING: /bin/sh
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendCommand."snmpd_pids" = STRING: /bin/sh
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendArgs."httpd_pids" = STRING: /usr/local/bin/check_proc.sh httpd
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendArgs."snmpd_pids" = STRING: /usr/local/bin/check_proc.sh snmpd
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendInput."httpd_pids" = STRING:
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendInput."snmpd_pids" = STRING:
...
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendResult."httpd_pids" = INTEGER: 8
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendResult."snmpd_pids" = INTEGER: 1
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendOutLine."httpd_pids".1 = STRING: There are 8 httpd processes.
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendOutLine."snmpd_pids".1 = STRING: There are 1 snmpd processes.
警告

整数の終了コードは 0 から 255 の範囲に制限されています。256 を超える可能性がある値については、スクリプトの標準出力 (文字列として入力されるもの) を使用するか、エージェントを拡張するという別の方法を実行してください。

この最後の例では、システムの空きメモリーと httpd プロセスの数のクエリーを示しています。このクエリーは、パフォーマンステスト中にメモリー負担に与えるプロセス数の影響を知るために使用することができます。

~]$ snmpget localhost \
  'NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendResult."httpd_pids"' \
  UCD-SNMP-MIB::memAvailReal.0
NET-SNMP-EXTEND-MIB::nsExtendResult."httpd_pids" = INTEGER: 8
UCD-SNMP-MIB::memAvailReal.0 = INTEGER: 799664 kB

21.7.5.2. Perl による Net-SNMP の拡張

extend ディレクティブを使用したシェルスクリプトの実行は、S N M P でカスタムアプリケーションメトリックを公開する非常に限定的な方法です。Net-SNMP エージェントは、カスタムオブジェクトを公開するための埋め込み Perl インターフェイスも提供します。Optional チャンネルの net-snmp-perl パッケージは、Red Hat Enterprise Linux で組み込み Perl プラグインの作成に使用される NetSNMP::agent Perl モジュールを提供します。

注記

Optional および Supplementary チャンネルをサブスクライブする前に、対象範囲の詳細 を参照してください。これらのチャンネルからパッケージをインストールする場合は、Red Hat カスタマーポータルの記事 証明書ベースの管理を使用して、Optional および Supplementary チャンネル、-devel パッケージにアクセスする方法 で説明されている手順を行ってください。

NetSNMP::agent Perl モジュールは、エージェントの OID ツリーの一部に対する要求を処理するために使用される agent オブジェクトを提供します。agent オブジェクトのコンストラクターには、エージェントを snmpd のサブエージェントまたはスタンドアロンエージェントとして実行するためのオプションがあります。埋め込みエージェントを作成するために必要な引数はありません。

use NetSNMP::agent (':all');

my $agent = new NetSNMP::agent();

agent オブジェクトには、コールバック関数を特定の OID に登録するために使用される register メソッドがあります。register 関数は、名前、OID、コールバック関数へのポインターを取ります。以下の例は、hello_handler と呼ばれるコールバック関数を OID .1.3.6.1.4.1.8072.9999.9999 で要求を処理する SNMP Agent に登録しています:

$agent->register("hello_world", ".1.3.6.1.4.1.8072.9999.9999",
         \&hello_handler);
注記

通常、OID .1.3.6.1.4.1.8072.9999.9999 (NET-SNMP-MIB::netSnmpPlaypen) は表示目的のみに使用されます。お客様の組織に root OID がない場合は、ISO Name Registration Authority (米国では ANSI) にご連絡いただくと取得できます。

ハンドラー関数は、HANDLERREGISTRATION_INFOREQUEST_INFOREQUESTS の 4 つのパラメーターで呼び出されます。REQUESTS パラメーターには、現在の呼び出しの要求リストが含まれており、反復されデータが追加されるはずです。リストの request オブジェクトには get 及び set メソッドがあるため、要求の OIDvalue を操作することができます。例として、以下の呼び出しは hello world という文字列に要求オブジェクトの値を設定します。

$request->setValue(ASN_OCTET_STR, "hello world");

ハンドラー関数は、GET 要求と GETNEXT 要求という 2 種類の SNMP 要求に応答できます。要求のタイプは、ハンドラー関数に第 3 のパラメーターとして渡される request_info オブジェクトの getMode メソッドを呼び出すことによって、決定されます。要求が GET 要求である場合、呼び出し元は、ハンドラーに要求の OID に応じて request オブジェクトの value を設定するよう求めます。要求が GETNEXT 要求である場合、呼び出し元は、ハンドラーに要求の OID をツリー内で次に利用可能な OID に設定するよう求めます。以下のコードは、この例を示しています。

my $request;
my $string_value = "hello world";
my $integer_value = "8675309";

for($request = $requests; $request; $request = $request->next()) {
 my $oid = $request->getOID();
 if ($request_info->getMode() == MODE_GET) {
  if ($oid == new NetSNMP::OID(".1.3.6.1.4.1.8072.9999.9999.1.0")) {
   $request->setValue(ASN_OCTET_STR, $string_value);
  }
  elsif ($oid == new NetSNMP::OID(".1.3.6.1.4.1.8072.9999.9999.1.1")) {
   $request->setValue(ASN_INTEGER, $integer_value);
  }
 } elsif ($request_info->getMode() == MODE_GETNEXT) {
  if ($oid == new NetSNMP::OID(".1.3.6.1.4.1.8072.9999.9999.1.0")) {
   $request->setOID(".1.3.6.1.4.1.8072.9999.9999.1.1");
   $request->setValue(ASN_INTEGER, $integer_value);
  }
  elsif ($oid < new NetSNMP::OID(".1.3.6.1.4.1.8072.9999.9999.1.0")) {
   $request->setOID(".1.3.6.1.4.1.8072.9999.9999.1.0");
   $request->setValue(ASN_OCTET_STR, $string_value);
  }
 }
}

getModeMODE_GET を返す場合、ハンドラーは request オブジェクトの getOID 呼び出しの値を分析します。requestvalue は、OID が .1.0 で終わる場合は string_value に、OID が .1.1 で終わる場合は integer_value に設定されます。getModeMODE_GETNEXT を返す場合、ハンドラーは要求の OID が .1.0 かどうかを見つけ出し、その後 .1.1 に対する OID と値を設定します。ツリーで要求が .1.0 より高い場合は、.1.0 に対する OID と値が設定されます。実際、これはツリーの次の値を返すため、snmpwalk のようなプログラムは構造に関する事前知識なくツリーをトラバースできます。

変数のタイプは NetSNMP::ASN からの定数を使用して設定されます。利用可能な定数の全リストについては、NetSNMP::ASNperldoc を参照して下さい。

この例の Perl プラグインのコード全リストは、以下のとおりです:

#!/usr/bin/perl

use NetSNMP::agent (':all');
use NetSNMP::ASN qw(ASN_OCTET_STR ASN_INTEGER);

sub hello_handler {
 my ($handler, $registration_info, $request_info, $requests) = @_;
 my $request;
 my $string_value = "hello world";
 my $integer_value = "8675309";

 for($request = $requests; $request; $request = $request->next()) {
  my $oid = $request->getOID();
  if ($request_info->getMode() == MODE_GET) {
   if ($oid == new NetSNMP::OID(".1.3.6.1.4.1.8072.9999.9999.1.0")) {
    $request->setValue(ASN_OCTET_STR, $string_value);
   }
   elsif ($oid == new NetSNMP::OID(".1.3.6.1.4.1.8072.9999.9999.1.1")) {
    $request->setValue(ASN_INTEGER, $integer_value);
   }
  } elsif ($request_info->getMode() == MODE_GETNEXT) {
   if ($oid == new NetSNMP::OID(".1.3.6.1.4.1.8072.9999.9999.1.0")) {
    $request->setOID(".1.3.6.1.4.1.8072.9999.9999.1.1");
    $request->setValue(ASN_INTEGER, $integer_value);
   }
   elsif ($oid < new NetSNMP::OID(".1.3.6.1.4.1.8072.9999.9999.1.0")) {
    $request->setOID(".1.3.6.1.4.1.8072.9999.9999.1.0");
    $request->setValue(ASN_OCTET_STR, $string_value);
   }
  }
 }
}

my $agent = new NetSNMP::agent();
$agent->register("hello_world", ".1.3.6.1.4.1.8072.9999.9999",
         \&hello_handler);

プラグインをテストするには、上記のプログラムを /usr/share/snmp/hello_world.pl にコピーして、以下の行を /etc/snmp/snmpd.conf の設定ファイルに追加して下さい:

perl do "/usr/share/snmp/hello_world.pl"

新しい Perl プラグインをロードするためには、SNMP Agent Daemon を再起動する必要があります。再起動すると、snmpwalk は新しいデータを返すはずです。

~]$ snmpwalk localhost NET-SNMP-MIB::netSnmpPlaypen
NET-SNMP-MIB::netSnmpPlaypen.1.0 = STRING: "hello world"
NET-SNMP-MIB::netSnmpPlaypen.1.1 = INTEGER: 8675309

snmpget を使用すると、ハンドラーの他のモードを使用することも可能です:

~]$ snmpget localhost \
  NET-SNMP-MIB::netSnmpPlaypen.1.0 \
  NET-SNMP-MIB::netSnmpPlaypen.1.1
NET-SNMP-MIB::netSnmpPlaypen.1.0 = STRING: "hello world"
NET-SNMP-MIB::netSnmpPlaypen.1.1 = INTEGER: 8675309
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