23.11. グラフィカル環境でのログファイルの管理
上記のコマンドラインユーティリティー以外に、Red Hat Enterprise Linux 7 はログメッセージ管理用の使いやすい GUI を提供します。
23.11.1. ログファイルの表示
ほとんどのログファイルはプレーンなテキスト形式で保存されるため、Vi や Emacs などのテキストエディターで表示できます。Vi
や Emacs などのテキストエディターで表示できます。一部のログファイルは、システム上のすべてのユーザーが読み取り可能ですが、ほとんどのログファイルを読み取るには root 権限が必要になります。
インタラクティブなリアルタイムアプリケーションでシステムのログファイルを表示するには、System Log を使用します。
System Log を使用するには、まず root
で以下のコマンドを実行して gnome-system-log パッケージがインストールされていることを確認します。
~]# yum install gnome-system-log
yum を使用したパッケージのインストールは 「パッケージのインストール」 を参照してください。
gnome-system-log パッケージをインストールしたら、
~]$ gnome-system-log
このアプリケーションは、存在するログファイルのみを表示します。そのため、図23.2「システムログ」 で表示されているリストとは異なる場合があります。
図23.2 システムログ
システムログ アプリケーションを使用すると、既存のログファイルをフィルタリングできます。ギアの記号で示されたボタンをクリックしてメニューを表示し、Filters
> > Manage Filters
を選択して必要なフィルターを定義または編集します。
図23.3 システムログ - フィルター
フィルターを追加または編集することで、図23.4「システムログ - フィルターの定義」 のようにパラメーターを定義できます。
図23.4 システムログ - フィルターの定義
フィルターを定義する際には、以下のパラメーターを編集できます。
-
名前
- フィルターの名前を指定します。 -
正規表現
- ログファイルに適用され、その中の実行可能なテキストの文字列に一致するよう試行する正規表現を指定します。 Effect
-
Hilight
: これが有効な場合、検索結果は選択した色で強調されます。テキストのバックグラウンドまたはフォアグラウンドを強調するかどうかを選択できます。 -
Hide
: これが有効な場合は、検索結果は閲覧中のログファイルからは非表示になります。
-
少なくとも 1 つのフィルターが定義されていれば、フィルター
メニューからそれを選択することができ、そのフィルターが定義済みの文字列を自動的に検索して、現在表示しているログファイル内でのマッチを強調表示または非表示にします。
図23.5 システムログ - フィルターの有効化
マッチしたもののみ表示
オプションを選択すると、現在表示されているログファイル内でマッチした文字列のみが表示されます。
23.11.2. ログファイルの追加
リストに表示するログファイルを追加するには、Open Log
ウィンドウが表示されます。図23.6「システムログ - ログファイルの追加」 では、Open Log ウィンドウを示しています。
図23.6 システムログ - ログファイルの追加
ファイルを開くには、
ボタンをクリックします。ファイルは表示中のリストに直ちに追加されるため、そのファイルを選択してコンテンツを表示できます。
System Log を使用すると、.gz
形式のログファイルを開くことができます。
23.11.3. ログファイルのモニタリング
システムログ はデフォルトで、開いているすべてのログを監視します。監視されているログファイルに新しい行が追加されると、そのログ名はログのリストに太字で表示されます。ログファイルが選択または表示されると、ログファイルの下部に新しい行が太字で表示されます。図23.7「システムログ - 新しいログ通知」 は、cron
ログファイルと messages
ログファイル内の新しいアラートを示しています。messages
ログファイルをクリックすると、ファイル内のログが表示されます (新しい行は太字で表示されます)。
図23.7 システムログ - 新しいログ通知