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第21章 DNS サーバーの順序の設定

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ほとんどのアプリケーションは、glibc ライブラリーの getaddrinfo() 関数を使用して DNS 要求を解決します。デフォルトでは、glibc はすべての DNS 要求を、/etc/resolv.conf ファイルで指定された最初の DNS サーバーに送信します。このサーバーが応答しない場合、RHEL は、このファイルに指定されている次のサーバーを使用します。NetworkManager を使用すると、etc/resolv.conf 内の DNS サーバーの順序に影響を与えることができます。

21.1. NetworkManager が /etc/resolv.conf で DNS サーバーを順序付ける方法

NetworkManager は、以下のルールに基づいて /etc/resolv.conf ファイルの DNS サーバーの順序を付けます。

  • 接続プロファイルが 1 つしか存在しない場合、NetworkManager は、その接続で指定された IPv4 および IPv6 の DNS サーバーの順序を使用します。
  • 複数の接続プロファイルがアクティベートされると、NetworkManager は DNS の優先度の値に基づいて DNS サーバーを順序付けます。DNS の優先度を設定すると、NetworkManager の動作は、dns パラメーターに設定した値によって異なります。このパラメーターは、/etc/NetworkManager/NetworkManager.conf ファイルの [main] セクションで設定できます。

    • dns=default または dns パラメーターが設定されていないと、以下のようになります。

      NetworkManager は、各接続の ipv4.dns-priority パラメーターおよび ipv6.dns-priority パラメーターに基づいて、複数の接続から DNS サーバーを順序付けます。

      値を指定しない場合、または ipv4.dns-priority および ipv6.dns-priority0 に設定すると、NetworkManager はグローバルのデフォルト値を使用します。DNS 優先度パラメーターのデフォルト値 を参照してください。

    • dns=dnsmasq または dns=systemd-resolved:

      この設定のいずれかを使用すると、NetworkManager は dnsmasq127.0.0.1 に設定するか、127.0.0.53nameserver エントリーとして /etc/resolv.conf ファイルに設定します。

      dnsmasq サービスおよび systemd-resolved サービスの両方で、NetworkManager 接続に設定された検索ドメインのクエリーをその接続で指定された DNS サーバーに転送し、その他のドメインへのクエリーをデフォルトのルートを持つ接続に転送します。複数の接続に同じ検索ドメインが設定されている場合は、dnsmasq および systemd-resolved が、このドメインのクエリーを、優先度の値が最も低い接続に設定された DNS サーバーへ転送します。

DNS 優先度パラメーターのデフォルト値

NetworkManager は、接続に以下のデフォルト値を使用します。

  • VPN 接続の場合は 50
  • 他の接続の場合は 100

有効な DNS 優先度の値:

グローバルのデフォルトおよび接続固有の ipv4.dns-priority パラメーターおよび ipv6.dns-priority パラメーターの両方を -2147483647 から 2147483647 までの値に設定できます。

  • 値が小さいほど優先度が高くなります。
  • 負の値は、値が大きい他の設定を除外する特別な効果があります。たとえば、優先度が負の値の接続が 1 つでも存在する場合は、NetworkManager が、優先度が最も低い接続プロファイルで指定された DNS サーバーのみを使用します。
  • 複数の接続の DNS の優先度が同じ場合、NetworkManager は以下の順番で DNS の優先順位を決定します。

    1. VPN 接続。
    2. アクティブなデフォルトルートとの接続。アクティブなデフォルトルートは、メトリックスが最も低いデフォルトルートです。

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